統合失調症の海谷さん、カフェでアクリル画展
統合失調症を患いながら絵画の制作を続ける帯広市の海谷公二さん(64)が、市内のカフェ「IchigoIchie(いちごいちえ)」(東11南11、青木滉美代表)で個展を開いている。7月末まで大判の色彩豊かなアクリル画を展示している。
海谷さんは北見市出身。高校卒業後に上京し、陸上自衛隊やディズニーランドでのタップダンサーなど職を転々とする中、36歳で精神疾患を患った。当時兄がいた帯広市内に移り、精神科病院に約6年間入院。現在はグループホームで暮らす。
幼少期から海外の俳優を描くなど絵に親しんできた海谷さんは、闘病をきっかけに本格的に制作を始めた。初めは色鉛筆を使った20センチほどの作品だったが、より大きな絵を制作する意欲が芽生え、アクリル画を描き始めた。
2017年に友人の協力を得て、市内の藤丸で初の個展を開催。就労継続支援事業所(B型)を運営する青木代表と知り合い、今月1日に展示を始めた。
サーフィンする姿を描いた作品は、波をカラフルに表現するなど「頭に思い浮かんだ空想を、夢のある絵に描く」と海谷さん。7点の絵を入れ替えて展示する予定で、「無心で描いた作品が人の目に触れてうれしい」と喜ぶ。営業時間は午前11時~午後3時。日曜と月曜は定休。(深津慶太)