河野園の柳澤代表、店の前でアイスキャンドル作り 氷まつり期間も設置
「茶の河野園」を運営する河野産業(帯広市)の柳澤秀一代表(55)は、市西3南8の本店前で自作のアイスキャンドルを並べ、道行く人の目を楽しませている。店舗前の美化と、コロナ禍で奮闘する医療関係者らへのエールを込めて制作し、数十個の氷塊が積み上がっている。市内中心部で開催のおびひろ氷まつり(29~31日)も近づいており、「会場に来たついでに見ていただけたら」と柳澤さんは話す。
河野園は日本茶や茶器などを扱い、創業80年以上になる老舗。柳澤さんは3代目で、市内と音更町で4店舗を経営している。昨年、帯広経済センタービルが本店前に移転したことで人通りが増え、店舗の美化を考えていた。
10日ごろから、店にあったバケツに水を張って氷を作り始め、トンカチとミノで中に空洞を作った。除雪で積み上がった店舗前の雪山を平らに整え、アイスキャンドルを並べる台に見立てた。最初は氷の中にろうそくを入れていたが、昼間でも見て楽しめるように急須や茶の缶なども入れるようになった。
柳澤さん自身、アイスキャンドル作りは初めてで、自分の店にあるものを使いながら我流で形にしていった。毎日、営業を終えた夜にこつこつと制作を続けていると、道行く人が写真に収めることも多く、「きれいですねと声を掛けてもらい、励みになった」(柳澤さん)という。
柳澤さんは「コロナで大変な方は多いと思い、応援したいと思って作り始めた。氷まつりの期間も設置し、2月ごろまでは自分のペースで作り続けたい」と笑顔を見せている。今年の氷まつりは新型コロナウイルス対策として会場を例年の緑ケ丘公園から変更し、JR帯広駅北側の「夢の北広場」と広小路、藤丸前ふれあい広場で開かれる。(本田龍之介)