休暇村、VIP3棟新設 全宿泊「高級」クラスに 中札内再整備
【中札内】地方創生ベンチャー「そら」(帯広市)の米田健史社長は26日、グループ化した中札内農村休暇村フェーリエンドルフ(中札内村)の再整備計画案の一部を明らかにした。全44宿泊棟を現在のラグジュアリー(高級)クラス以上に刷新、新たにスイートルーム並みのVIP棟(仮称)を3棟建設する。早ければ年内から順次、改装工事に取り掛かる。
同ベンチャーは野村証券OBで東京出身の米田氏が4月に設立。食や観光などによる地域活性化を目的に、事業展開を計画している。9月にフェーリエンドルフを運営するキャピタル・ゼンリン(帯広市)を子会社化、2年以内に施設を再整備するとしていた。
フェーリエンドルフは現在、37棟が通常タイプで、ラグジュアリークラスは3棟、さらにハイクラスのグランピングタイプが4棟ある。米田社長は「ラグジュアリー以上のグレードを基本にする。ホテルのジュニアスイートのイメージ。内外装のデザインは数パターンあり、現在の高級棟も含めて全棟を改装する」と説明する。
VIP棟(設計段階、建設場所は選定中)は、ホテルのスイートルーム並みの内外装や設備とする。改修工事の終了は来春、VIP棟の完成は来夏を目指している。周辺工事も含めて総事業費は約4億円を見込んでいる。
米田社長、林佑太副社長、水野彰吾、西麻衣子(キャピタル・ゼンリン前社長)の両取締役が26日、十勝毎日新聞社を訪問し、改修概要を説明した。
米田社長は「再整備によって(課題だった)冬季の稼働率を5割以上にしたい。大企業を中心に急速に高まる『ワーケーション』の需要も取り込んでいく」と話している。(佐藤いづみ)