川柳精鋭作家全国100人 十勝から伊藤さんと高橋さん
川柳の総合雑誌「川柳マガジン」(新葉館刊)が今年創刊20周年を迎えたのを記念して刊行した、全国100人の作家による「精鋭作家 川柳選集」に、十勝から帯広市の伊藤寿子さん(72)=帯広川柳社=と高橋くるみさん(68)=同=が選ばれ、句を寄せた。2人は「思いも寄らないことで、自分でも驚いている」と喜びを話している。
同句集は全国を5ブロックに分けて刊行。各ブロック20人の川柳作家が30句ずつ寄せた。道内からは7人が選ばれ、「北海道・青森編」に収録されている。
伊藤さんと高橋さんは2月に、川柳マガジンの選者を務める岡崎守さん(北海道川柳連盟前会長)、高橋みっちょさん(同連盟現会長)の推薦を受け、句集の100人に選ばれた。伊藤さんは「お雑煮はモーツアルトで小宇宙」、高橋さんは「押されたらキュンとしたたる恋ごころ」などの句をそれぞれ寄せた。
伊藤さんは「初めは自分が精鋭と聞いて恥ずかしく思ったが、せっかくのチャンスと思い引き受けた。自分の作品が本として形になったのはうれしい」。
高橋さんは「自分では句集を残すつもりがなかったので、こうして本になるとは思いも寄らなかった」とし、「川柳はライトに捉えられがちだが、奥深い文芸の世界。その良さがもっと広がれば」と話す。
句集はA5判変形ソフトカバー、128ページ。1500円(税別)。インターネットで販売している。
2人は同マガジンの創刊20周年記念6月号にも句を寄せている。(大木祐介)