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帯広市の夏休み登校中の学校給食、おかずは2品から1品に なぜ?

夏休み登校中、おかずが1品減った給食の一例。メニューはわかめごはん、豚汁、みかんゼリー、牛乳(市学校給食センター提供)

 新型コロナウイルスによる臨時休校の余波が、思わぬ形で学校給食にも及んでいる。帯広市の小中学校では通常、おかず2品が付くが、夏休み登校中は1品のみに。休校中に通常通り出勤した臨時職員(調理員)が夏休みも出勤すると、夫の扶養から外れる「130万円の壁」を超えることになり、平時より少ない出勤態勢を余儀なくされているためだ。

 市内の全40小中学校は休校中の授業の遅れを取り戻すため、夏休み中も計10日間の午前授業が行われているが、家庭負担を軽減しようと給食を提供している。

 市学校給食センターによると、平時は約100人の調理員が週5回出勤し、調理を担当。大半が夫の扶養に入っている臨時職員の女性だ。年間の収入が130万円を超えると、正社員と同じ給与所得者と位置付けられ、年金や健康保険など社会保険料が掛かる。

 4~5月の休校中も臨時職員は通常通り出勤し、センター内で清掃や消毒などに当たった。そのため“予定外”だった夏休み中に出勤すれば、130万円を超えて手取り額が減る臨時職員が出てくるため、平時より35%少ない出勤体勢で調理している。

 人手が少ない中でメニュー2品を作れば「給食時間に間に合わない」。おかずが減った分、普段は出ることが少ないゼリーやプリンが毎日提供されている。学校関係者によると、「ゼリーが出てうれしい」と、これまた思わぬ形で喜んでいる児童もいるという。(高田晃太郎)

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