満寿屋自由が丘店オープン 十勝小麦やAW発信
【東京】パン製造販売の満寿屋商店(帯広市、杉山雅則社長)は25日、目黒区に「自由が丘東急フードショースライス店」をオープンした。都内2店舗体制となり、十勝産小麦100%を使用したパンの魅力を発信する。
自由が丘駅近くに同日開業した東急百貨店の商業施設に出店した。同百貨店の催事でパンが好評だったことから、テナントの出店を打診された。東急は「満寿屋のパンは新しい施設の目玉」と期待する。
約1キロ離れた東京本店(目黒区)でパンを製造し、効率化を図る。二つの店舗で品ぞろえは異なり、自由が丘店はアニマルウエルフェア(AW、家畜福祉)の発信に力を入れる。ストレスのない環境で育った家畜の乳製品を使い、安全・安心で高品質の商品を提供、持続可能な社会構築への思いを込める。
AWを実践するあすなろファーミング(清水町)の乳製品を使ったクロワッサン「牧草ロール」(246円~)は同店の限定商品。バターの風味、さくさく食感を楽しめる。あんぱん、ねじりドーナツなど定番商品も並ぶ。店舗面積は約50平方メートル。営業時間は午前11時~午後8時。
杉山社長は「自由が丘は発信力がある地域。首都圏の広範囲に十勝の小麦と乳製品の価値を伝えたい」と話している。今後も都内での出店を計画している。
同社は2016年11月に東京本店(目黒区八雲)を出店。昨年4月には国立市に都内2店舗目を構えたが、職人不足などの理由で今年3月に閉店していた。(池谷智仁)