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給付の布マスク有効活用へ 十勝の高校生がボランティア団体立ち上げ

マスク橋渡しプロジェクトをスタートさせた「CAN-PASS」のメンバー。1日にはカラサワ靴店に回収ボックスを設置した。右から柄澤店長、明日見代表、千葉さん、松本さん、的場さん

 新型コロナウイルス対策として政府による全世帯への布マスク配布が始まる中、「不要」という声が多い状況を受け、十勝管内の高校生がボランティア団体「CAN-PASS(キャンパス)」(明日見和佳代表)を立ち上げ、「マスク橋渡しプロジェクト」の活動を始めた。管内の店舗などに回収ボックスを設置、未使用の布マスクなどを集め、マスクが不足している介護施設などに届ける。

 活動のきっかけは、4月20日付本紙「まちの声」欄に投稿された「不要なマスクの橋渡しの仕組みを」という市民からの意見や、「マスクが足りず入居者が着用できずにいる」という介護現場の声を聞いたこと。政府から各世帯に2枚ずつ配られるマスクについて「不要」との回答が7割を超えたという民間の調査結果もあり、明日見さん(帯広柏葉高2年)が「休校期間で何かできないか」と仲間を募り、管内の高校生14人で活動を始めた。

 回収ボックスやポスターを自作し、店舗や施設などに依頼。4月30日に協力店舗第1号として帯広市内の美容室「Blanc.(ブラン)」(西21南5)、第2号としてアパレルショップ「WillyWilly(ウイリーウイリー)」(西21南3)に置いた。

 1日には市内の靴店「カラサワ靴店本店」(西1南9)と「NEWS CLIP」(西2南9)にもボックスを設置。このうち本店には明日見さんと千葉日陽(ひより)さん(芽室高2年)、松本実織さん(帯広柏葉高1年)、的場小乃実さん(自由の森学園高1年)が訪れ、柄澤宏至店長にボックスを手渡した。

 柄澤店長は「身内に介護施設に勤務している人もいる。自分の子どもと同世代の高校生が一生懸命頑張っている姿に共感し、協力したいと思った」と4人にエールを送った。

 回収ボックスに投函できるのは未使用のマスクに限る。配布される布マスク以外にも、市販の布マスクなども回収する。明日見さんは「配布されるマスクについて、不要な人から必要としている人への橋渡し役になれたら。多くの市民や店舗、企業の皆さんにも協力していただけたら」と呼び掛けている。

 今後、マスクの回収や寄贈だけでなく、ボランティア団体として各種活動に取り組む考え。SNSを利用した情報発信や協力の依頼、団体のメンバー募集も行っている。アカウントは「@can_pass05」(ツイッターインスタグラム)。(大谷健人)

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