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十勝地区サッカー協会の金澤耿会長が日本協会、道協会の功労賞受賞

日本協会の表彰盾を手にする金澤耿会長。左は道協会の盾。「プレーヤーズファーストの精神を大事に、より質の高いサッカー環境を整えていきたい」と意欲を新たにする

 十勝地区サッカー協会の金澤耿会長(72)が日本サッカー協会(田嶋幸三会長)と北海道サッカー協会(鈴木重男会長)のそれぞれから2019年度の功労賞を受賞した。ダブル受賞に金澤会長は「地方の一サッカー選手から始まり、サッカー界の発展に全力で取り組んできたことが認められうれしい」と感激するとともに、「十勝のサッカーをより質の高いものにしていきたい」と意欲を新たにしている。(大野篤志)

 金澤会長は15年度から2期4年、道協会副会長と同時に日本協会の評議員を務め、役員の定年制で18年度で退任した。

 評議員としては15、16年の日本協会初となる会長選挙で投票を行った。当時、副会長だった田嶋氏と専務理事の原博実氏の2人が立候補し、田嶋氏が当選した。「準備期間も含め1年がかり。それぞれのプレゼンテーションもあり、いい経験をさせてもらった」と振り返る。

 道協会では昨年11月の創立90周年記念式典で功労賞、感謝状の全受賞者を代表して謝辞を述べた。「十勝協会は道内でも先進的な協会。他の地域から目標とされており、それが指名につながったのだろう。十勝協会を誇りに思う」と足元の『十勝サッカーファミリー』に敬意を払う。

取り組み認められ うれしい
 金澤会長がサッカーを始めたのは22歳の1969年。「高校(帯三条)時代は山岳部で、昼休みでボールを蹴って遊んでいたくらい。若いうちからスポーツをしなくちゃならないと考えた時に、ボール1個あればお金の掛からないのがサッカーだった」。友人らと素人のクラブチーム「ファンファン」を結成。当時の社会人では蹴鞠会、帯広クラブなど数は少なかった。「試合の時にスパイクシューズが無くて、半数近くが地下足袋だった。今ならコンプライアンスで駄目だが、当時は『やっちまえ』『蹴っ飛ばせ』と荒っぽかった。二日酔いで酒臭いままプレーしたことも。試合後、審判員からルールとエチケットを学ぶようにと注意された」と苦笑い。

 帯広サッカー協会(十勝地区協会の前身)が競技力向上や指導者養成などを盛り込んだ10年計画「協会活性化長期プラン ネクスト10」を策定した96年の2年後に会長に就任。先頭に立って計画を推進し、指導者、審判員の育成、向上への取り組みはトレセンの活発化や大会、試合数増にもつながった。選手の競技力は急速に高まり、各カテゴリーで全国大会進出を果たした。競技人口も増え、札幌協会に次ぐ道内2番目の登録者数を誇る。02年に帯広の森球技場が完成するなど管内の天然芝のサッカー場は50を数えるほどに施設も充実している。

 05年には「プレーヤーズファースト(競技者を第一に考える) そして次世代のために」を基本コンセプトとした「新活性化5カ年」がスタート。10年には道内15地区協会の先陣を切って法人化を実現させ、「一般社団法人十勝地区サッカー協会」を設立。11年からは「とかちブランドのサッカー」を掲げた「とかちパワーアッププラン」、16年から専用のサッカー・フットサル場の建設などを盛り込んだ「とかちDREAM2020」と続き、十勝のサッカー界は前進を止めない。

目指すは質の高さ
 組織体制が完成し、財政的にも安定している中、金澤会長が次に目指すのは「質の高いサッカーができる環境づくり」。社会人の「北海道十勝スカイアース」は道民悲願の地元からJFL昇格、Jリーグ参入を掲げて取り組んでおり、十勝で開催されている日本クラブユースサッカー選手権U-15大会は今年で10年目となる。「サッカー専用スタジアムは必要」と先を見据えている。

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