池田ワインで歓迎 十勝の畑で朝食も 8月運行の道内観光列車
東急とJR北海道は14日、道内で運行する高級観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」を、8月14日出発便を皮切りに9月までに計5本運行すると発表した。基本料金は1人68万円。札幌を起点に3泊4日で十勝、知床、富良野などを周遊する。十勝では十勝ワインや十勝川温泉を満喫、「畑での朝食」も体験する。
同日、横浜市内で旅行プランの発表会と、横浜-伊豆高原間で報道機関向け試乗会が開かれた。
同観光列車は北海道の観光振興と地域活性化を目的とした、東急やJR北海道など4社の共同事業。車両は東急電鉄が静岡県伊豆エリアで運行する観光列車を活用する。出発日は8月14、21、28日と9月4、15日。定員は1回当たり30人。
1日目は札幌駅を出発し、夕方に池田駅に到着。池田駅ではホーム上で「池田ステーションワインパーティー」を開き、十勝ワインや十勝チーズなどでもてなす。専用バスで移動し、十勝川温泉第一ホテル豊洲亭に宿泊する。
2日目の朝は「いただきますカンパニー」(帯広市)の農場ピクニックを楽しみ、ジャガイモやトウモロコシなどを収穫して畑で朝食を味わう。十勝の観光関係者らが、車内で地域の魅力をPRすることも検討している。
2日目以降は釧路、知床、旭川などを巡り、札幌駅に戻る。高級感あふれる車内では、道内料理人が地元食材を使った昼食を提供。音楽が生演奏され、大きな窓からは雄大な景色を眺めることができる。知床貸し切りクルーズや北見のハッカワークショップなど多彩な企画を用意する。
旅行プランを発表した東急交通インフラ事業部の松田高広統括部長は「日本の文化や歴史を伝える列車でしかできない旅を、地域の人たちとつくり上げたい」と強調。同席したいただきますカンパニーの井田芙美子代表は「おいしい食材と畑ガイドとの出会いを楽しんでほしい」と話した。利用客の反応を見て、来年以降の継続の可否を判断する。
2月17日から申し込みを受け付ける。販売方法は抽選。詳細は「ザ・ロイヤルエクスプレス」ホームページで確認できる。(池谷智仁)