無線の国家資格取得 鈴木浩之さん
帯広市内の学習塾「Will」(西3南9)の塾長鈴木浩之さん(50)が、陸上にある無線設備を設置・操作するために必要な国家資格「第1級陸上特殊無線技士」を取得した。目的は「塾生からの物理の質問にも答えたいから」。数学が専門の鈴木さんは、身に付けた新たな知識を活用し、塾生たちの勉強をサポートしていく。
きっかけは塾生からの「物理も教えて」の声だった。資格のことは以前から耳にしていた鈴木さん。取得のための養成課程受講に必要な選抜試験の範囲が、高校2年生の数学と物理だと分かり、「物理を身に付ければ生徒にも教えられる」と試験勉強を始めた。
勉強に使ったのは卒塾生が残した参考書1冊。「全てはこの本のおかげ」と、10月下旬の試験を一発合格し、札幌で養成課程を10日間受講した。
周りは業務で資格が必要な人ばかりで、その授業スケジュールは午前9時から午後4時までの高校生のような毎日。「高校生の気持ちがよく分かった」と苦笑いする。
養成課程を修了し、免許証は12月上旬に交付された。「凝り性な性格で、中途半端に子どもたちに教えたくなかった」と鈴木さん。物理の勉強に本格的に取り組んだことで、知識にも自信がついた。「これまでは理論的な部分で自信がなかったが、これからは生徒にかみ砕いて説明できる」と話している。(細谷敦生)