ハクガン1100羽超飛来 浦幌
【浦幌】浦幌十勝川下流域を訪れる渡り鳥のハクガンが今秋、昨季の約3倍近い1100羽を超えた。
浦幌野鳥倶楽部(武藤満雄会長)によると、10月14日に107羽の飛来を確認。その後、日を追うごとに飛来数が増え、同会の久保清司事務局長の観察で今月7日には約1100羽を数えた。
浦幌では1991年春、1羽の飛来が確認されたが92、93年は見られず、94年秋に2羽、2007年秋に2桁の25羽、13年秋に初めて3桁の104羽となった。その後も毎年増え続け、昨年秋は約400羽が確認されていた。
同倶楽部では「今年は幼鳥の姿が多く、全体の6割以上。ウランゲル島(ロシア領)での繁殖がうまくいったのではないか」とみている。
武藤会長は「種として繁殖が安定する目安は成鳥が1000羽とされている。今年の幼鳥が大人になる3年後が楽しみ」と話している。
飛来している場所はすべて畑なので観察する場合は道路からとなる。同倶楽部では「通行する車両の妨げならないように注意することはもちろん、畑への立ち入りは厳に慎むなどマナーを守ることが大切」と呼び掛けている。(円子紳一通信員)
<ハクガン>
カモ科。成鳥は全身が白く、翼の先だけが黒い。くちばしと足はピンク色。幼鳥は全身が灰褐色でくちばしは黒い。全長0.67メートル、翼開長1.48メートル。東シベリアのウランゲル島などで繁殖している。国のレッドデータブックで絶滅危惧1A類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に指定されている。
カモ科。成鳥は全身が白く、翼の先だけが黒い。くちばしと足はピンク色。幼鳥は全身が灰褐色でくちばしは黒い。全長0.67メートル、翼開長1.48メートル。東シベリアのウランゲル島などで繁殖している。国のレッドデータブックで絶滅危惧1A類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に指定されている。