アイヌ文化にふれあう集い 来場者増、漫画などで身近に
第10回アイヌ文化にふれあう集いとアイヌ生活文化展が20日、帯広市生活館(ふくろうの館)で開かれた。アイヌの伝統儀式である「カムイノミ」などを間近で見られるイベントに市民ら約230人が来場した。
帯広アイヌ協会が主催。生活文化展は帯広市と同協会、とかちエテケカンパの会、帯広カムイトウウポポ保存会で構成する実行委員会が企画した。昨年の来場者は170人程度だったが、「アニメや漫画などの効果もあって、訪れる人が増えている」(市保健福祉部の今智幸さん)という。
この日はカムイノミのほか、アイヌの古式舞踊、伝統楽器であるムックリの演奏などが披露され、アイヌ文様の刺しゅうを体験するコーナーにも多くの人が集まった。エテケカンパの会との国際交流で来勝していた台湾の先住民族ブヌン族の青年合唱団もゲスト出演し、歌声を披露した。
祖母、母親と遊びに来た伊藤心音さん(8)=開西小2年=は「歌と踊りがきれいだった」とにっこり。アイヌ文様を作る切り絵に夢中になっていた。(奥野秀康)