帯三条と帯柏葉の合唱部、合同チームで全国総合文化祭へ
高文連の全道高校音楽発表大会(2、3日・帯広市民文化ホール)の合唱部門で、帯広三条と帯広柏葉の合同チームが最優秀賞に輝いた。両校の部員数の減少などから合同で編成し、平日は一緒の練習もできない中で実力を磨いてきた。来年8月、高知県での全国高校総合文化祭(総文祭)に出場する。
両校の合唱部が合同チームを組んで総文祭出場を決めたのは、2012年度以来7年ぶり(出場は13年度)。
道大会の合唱部門には9団体が出場した。高文連の合唱部門は、最優秀賞団体は2年間は大会に出場できないという規定がある。帯広三条は16年度に最優秀賞に入っており、今回が3年ぶりとなった。
帯広三条は28人、帯広柏葉は13人が参加した。両校の部員数減少に加え、柏葉が今年、混声から女声に変わったことで、女声合唱だった三条と合同チームを組む基盤ができた。
これまでも三条の定期演奏会にゲストで柏葉が出演することはあったが、合同チームを組むのは12年度以来で現部員たちは経験がない。互いの学校までには約8キロの距離があるため、平日の放課後は合同練習が難しく、土・日曜や夏休み期間に調整を重ねた。
進捗(しんちょく)状況や悩みは主に3年生がメールやSNSで共有し、距離感も徐々に縮まった。
合唱3大会のうち、北海道合唱コンクール(9月に三条が金賞受賞)以外は人数制限がなかったため、9月のNHK全国学校音楽コンクール(Nコン)北海道大会が最初の合同チームでの出場。結果は銀賞だったが、審査員からは高評価を得て、その後の自信へとつながった。
今大会を振り返り、三条の五島侑采玖(ゆづき)部長(2年)は「合同チームは声量も上がるし、安定感があった」とし、柏葉の高橋幸愛(ゆい)部長(2年)も「Nコンで(代表を)取れなかった分、緊張したが、楽しく歌えた」と手応えを話す。
総文祭は来夏のため、現在の3年生は出場できない。大舞台に向け、両部長は「もっと仲良くなって、3年生の先輩の分も頑張って引っ張っていきたい」と前を見据えている。(松田亜弓)