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村上土建開発工業が「現場事務職」

今春入社し、現場事務職の業務に励む菅原さん(右)

 村上土建開発工業(音更町、村上誠社長)は今年春から、工事現場の事務所で書類作成業務を担う「現場事務職」を新設した。人手不足の中、普通高校からも人材を受け入れやすくなるほか、働く選択肢を増やすことで、女性技術者の定着につなげる狙いがある。

 現場事務職は、通常、現場代理人など技術者が処理している書類や資料の作成業務を事務所内で行う。

 現場事務職を設けたのは人手不足が背景。建築や土木を学んだ高校生の間で進学希望者が増える一方、女性技術者も出産後、拘束時間の長い現場の仕事を続けられず退社するケースがあった。

 現場事務を1職種とすることで事務系志望の普通高校の生徒にも入社を促すほか、女性技術者に対しては、育児が一段落して現場復帰するまでの受け皿とする考えだ。書類作成の担当職員を配置することで技術者の負担軽減にもつなげる。

 帯広建設業協会の担当者は「過去には大きな工事現場で、事務作業を専門に担う職員がいた例はある。ただ職種の一つとして現場事務職を設けるのはあまりない」とする。

 同社は今春、管内高校から4人を採用。このうち音更高を卒業した菅原優実さん(18)が唯一の現場事務職として、清水町内の工事現場に従事する。

 事務職を志望していた菅原さんは「土木は分からないことが多いが先輩方が教えてくれる。これからも現場事務の仕事を続けたい」と語る。

 同社は繁忙期になると10カ所程度の工事現場を抱えることから、現場事務職は3人ほどに増やす方針。澤田信幸副社長は「女性が働きやすい環境を整えたい。普通高からも採用し、しっかりと育てていく」と話している。(中島佑斗)

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