おびひろ動物園生まれのスカイがパパに 釧路市のコハネ妊娠
【釧路】おびひろ動物園から2013年に釧路市動物園に移ったアミメキリンの「スカイ」(雄、6歳)がパパになる。共に飼育されている「コハネ」(雌、6歳)が妊娠していることが分かり、第1子として来年夏ごろに出産の予定。両園は「無事に生まれてほしい」と願っている。
釧路市動物園(古賀公也園長)では一時期、キリンの不在が続き、地元住民らが「釧路にキリンを迎えよう」と市民団体「チャイルズエンジェル」を設立。寄付を募り、13年9月にスカイを迎え入れた。コハネはスカイが来た翌年の14年5月、羽村市動物公園(東京)から繁殖貸与のため釧路に来園した。
釧路市動物園はコハネの繁殖を進めるため、昨年春に続き、今年3月29日からスカイと同居させた。コハネの発情が同31日の交尾以降、止まっていたことから検査した結果、妊娠を確認した。
スカイは12年5月、おびひろ動物園生まれ。順調に育ち、来園時に3メートル余りだった身長も現在は5メートル近くまで伸びているという。おびひろ動物園の柚原和敏園長は「スカイは釧路市動物園に輸送する際、特製の箱から逃げ出すなど、話題を呼んだ思い入れのあるキリン。国内でもキリンは数少ないため、種の保存にこれからも貢献してほしい」と話している。
コハネが無事出産した場合、繁殖貸与の契約で第1子は羽村市動物公園に帰属する。(牧内奏)