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「平時から備えを」 西日本豪雨被災地に派遣された保健師白戸さん

被災地から戻り、想定を超えた自然災害のすさまじさを語る白戸さん

 西日本豪雨で最初に大雨特別警報が発表されてから、6日で1カ月が過ぎた。被災地に派遣された帯広保健所主査で保健師の白戸真奈美さんは、2年前に十勝を襲った台風10号に続いて豪雨災害の被害を目の当たりにし、「想定を超える災害のすさまじさを痛感した。管内住民の皆さんも、いざというときにパニックにならないよう平時から避難場所を考えて」と話している。(奥野秀康)

 西日本豪雨では各地で河川の氾濫や浸水被害、土砂災害などが発生し、中・四国を中心に約220人の死者が出た。道は被災地支援の第1班として白戸さんを含む3人を7月23~30日に派遣。白戸さんは現地で、在宅避難者70世帯91人の健康相談に当たった。

 派遣された広島県竹原市は、広島市から東に約50キロ。瀬戸内海に面した街で、人口2万5953人。今回の豪雨では死者が4人出たほか、住宅被害も全壊が7件、浸水が974件。断水も広範囲に発生した。

 現地では浸水した家屋の一部を片付けて生活している被災者も多く、「家の中に泥が残っていたり、臭いがひどかったりするケースもあった。被災者は皆、心身ともに疲れ切っている様子で、熱中症や結膜炎などのリスクが高まっていた」。派遣期間中、本州を東から西に進む台風12号が接近し、急きょ避難所を再開設する作業にも対応した。市内に約20カ所開設された避難所には多くの人が集まり、緊迫していたという。

 派遣から帰った白戸さんは「竹原市では住民の結束が強く、普段から地域ぐるみで備えていたのに、想定以上の豪雨災害に見舞われて大きな被害に遭った」とした上で、「十勝でも、自分で自分の身を守れるように、普段から災害への備えを考えることが大切だと改めて感じた」と話す。

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