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音更小学校で校長先生と卒業控えた6年生が「給食ランチ」

3年目を迎えた石川校長(中央奥)と6年生との「給食ランチ」。小学校生活の思い出、中学校での楽しみなど会話が広がる

 【音更】音更小学校の石川満校長が、卒業を控えた6年生と一緒に給食を囲む「給食ランチ」を行って3年目を迎えた。今年も2月中旬から児童を班ごとに校長室に迎え、学校生活の思い出などを聞き、中学校生活に不安がある子には自身の経験談を話して勇気づけている。少しでも夢を膨らませて送り出し、一人ひとりを知った上で卒業証書を手渡したいとの思いが込められている。

 給食ランチは石川校長が同校に赴任した2015年度から続けている。地元の教育関係者によると、こうした取り組みは十勝でも珍しいという。

 4時間目が終わり、児童5、6人が給食を手に校長室を訪れる。今年度は6年生68人が班ごとに分かれ、2月27日には2組の中村彩菜さん、新津玄汰君、小森奏成君、櫻井美結さん、下川原羽琉君が給食を共にした。

 「小学校でどんなことが楽しかった?」。「野球の大会」「宿泊学習」「修学旅行も楽しかったよね」-。児童は石川校長の質問に答え、目の前に迫った卒業を実感する。「じゃあ中学校は楽しみ、不安、どっちかな」の質問には、楽しみ3人、不安が2人。「勉強が追いつけるか心配」「仲の良い子とクラスが離れたらどうしよう」と、勉強や学校生活に不安を抱く声があった。

 石川校長はクイズ形式で自身の小・中学校時代を振り返り、小2の音楽の成績が「2」だったこと、中1の時に英語で0点を取ったこと、それから巻き返し、中2の通知表は「オール5」まで伸びたことなどを紹介。中学では本当は野球部に入りたかったが、当時は身長134センチと小さく、上級生に萎縮して卓球部に入ったエピソードなどには、児童から「そんなに小さかったんだ」と驚く声が上がった。

 その上で教師として頑張ったことや、のど自慢に出場したことを話し、「努力を続ければ夢はかなう。やりたいことを見つけたら頑張って続けて。先生方は見守っているので、悩んだらいつでも来てください」と呼び掛けた。

 給食を終え、櫻井さん(12)は「同じくらいの身長しかなかったことなどを聞いて、中学校への不安が少しなくなった。部活と勉強を頑張って、夢をかなえたい」と話していた。同校の卒業式は22日に行われる。(松田亜弓)

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