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貸家けん引し24%増に 上期の管内住宅着工戸数

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 帯広圏(帯広、音更、幕別、芽室の1市3町)の今年上期(1月から6月)の住宅着工戸数は、国交省のまとめで前年同期比24%増の821戸となった。帯広圏の上期着工戸数は2014年に869戸を記録して以降、消費増税前の駆け込み需要による反動減も受けて減少していたが、貸家が伸びたことで3年ぶりに増加した。

 全体の821戸のうち、帯広市が26%増の608戸、音更町が32%増の94戸、芽室町が17%減の39戸、幕別町が29%増の80戸。

 用途別でみると貸家が大きく数字をけん引しており、貸家全体は72%増の402戸。帯広市が57%増の338戸、音更町が311%増の37戸、芽室町が50%減の2戸、幕別町が317%増の25戸となった。

 貸家は棟数ではなく戸数で集計するため、戸数の多いマンションやアパートの着工状況によって大きく増加する傾向がある。北海道宅地建物取引業協会帯広支部の田中嘉一支部長は「住宅ローンの低金利が続いていることと、相続税対策のため貸家を持つ人が増えている」とみる。家賃収入などを将来の収入源に充てるため、十勝でも会社員や団体職員がマンションやアパートを持つケースも出てきているという。

 ただ人口が減っていく中で貸家が増え、供給過剰となる傾向も現れており、田中支部長は「新築マンションでも入居のスピードは遅くなっている。貸家の建設は今後緩やかに減少していくのではないか」とみる。

 一方、持ち家は1市3町の合計で2%増の359戸と微増の状態。十勝住宅建築協会の岡田英樹会長は市内の分譲地などは埋まりつつあるとし、「金利が安く(建築をする上で)条件はいいが、残っている土地の価格が高いなどうまくかみ合わない面がある。今後も持ち家は同じようなペースで着工が進むのでは」と話している。
(中島佑斗)

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