交通死多発で緊急啓発 国道で運転者に 今月3人
十勝管内で今月に入って交通事故で計3人が犠牲となったことを受け、十勝総合振興局と帯広署などは9日、幕別町の国道で居眠り防止などを呼び掛ける街頭啓発活動を行った。
死亡事故は3、6日にいずれも国道で3件発生。3日は幕別町相川の国道38号で軽乗用車と乗用車が正面衝突、軽乗用車を運転していた帯広市内の女性(66)が死亡した。広尾町モエケシの国道336号では乗用車が覆道入り口付近に衝突、後部座席の苫小牧市の男性(85)が亡くなった。6日には、池田町大森の国道242号で大型トレーラーと正面衝突した乗用車の助手席に乗っていた帯広市内の男性(73)が顔などを強く打ち、命を落とした。
啓発は9日午前10時から幕別町新川の国道38号で実施。死亡事故が発生した各自治体や管轄の警察署から約30人が参加した。道内の交通死亡事故多発路線や「居眠り事故防止ロードマップ」などをドライバーに配布し、スピードダウンやシートベルトの全席着用などを呼び掛けた。
同振興局環境生活課の清水直子課長は「本格的な観光、行楽シーズンを迎えるこの時期に注意喚起を行うことで、交通事故の減少につなげたい」と話した。帯広署の木下清人交通官は、郊外では居眠りなどに起因する正面衝突が発生する傾向を指摘し、「疲れを感じたらこまめに休憩をとることが大切」と話した。(石川友史、高津祐也)