われ先に ウグイ上る 千代田新水路の魚道観察室 幕別
【幕別】産卵期を迎え、十勝川でウグイの遡上(そじょう)がピークを迎えている。千代田新水路の魚道観察室(町相川)では、ガラス越しにウグイの群れが急流を泳ぐ姿が目を引いている。
観察室ではウグイとエゾウグイの2種が見られ、毎年、合わせて10万匹ほどが遡上する。今月中旬からウグイの群れを確認し、26日以降は毎日4000匹以上を計測している。ウグイは5月~6月に産卵。一度の産卵では死なず、何度も海と川を往復するうちに魚体も大きくなっていく。
管理人の小島輝三さん(68)は「川の濁りが取れていないが、遡上の数は例年通りの水準」と話す。
昨年の台風の影響で安全柵などが流され、現在は部分的にしか立ち入りができないが、管理する十勝エコロジーパーク財団は「サケの遡上シーズンに当たる8月中旬に向けて設備を復旧させたい」としている。(塩原真)