帯広空港の優位性を強調 一括民間委託シンポ
道内7空港の一括民間委託の実現に向け、空港運営の参入を希望する企業などを対象にしたシンポジウムが19日午前10時半から、帯広市内のとかちプラザで開かれた。主催する国交省、道、帯広市の担当者が登壇し、民間委託や十勝の利点を強調した。
国や道は2020年度をめどに管理者がそれぞれ異なる7空港の一括民間委託を目指しており、対象の空港立地自治体に出向いて現地視察会とシンポジウムを開いている。帯広は5カ所目で、シンポジウムには18日の視察会に続いて参加した75社を上回る企業から計280人が参加した。
初めに開催地を代表して米沢則寿市長が「7空港の一体運営は前例のないビッグチャレンジ。十勝、帯広はこの枠組みに無くてはならない地域として、新たな空港価値の創造に取り組み、北海道全体の活性化に貢献したい」とあいさつ。山崎雅生国交省航空局空港経営改革推進室長、高野瑞洋道総合政策部空港運営戦略推進室長が、空港の経営改革や運営戦略の点からそれぞれ説明した。
最後に、礒野照弘市商工観光部観光戦略担当部長が「とかち帯広空港と地域価値について」と題して講演。道東・道央地域との結節点や新千歳空港と近接する地理的優位性、日照時間の長さや降水量の少なさといった気候的優位性などを示し、「空港活性化をはじめ、産業振興や観光振興など地域にとって有益なものとなるよう準備や検討を進めたい」と理解を求めた。
他会場全ての現地視察会とシンポジウムに出席している警備会社の担当者は「帯広は札幌に次いで住みやすい。ただ、長期滞在に向けた観光が課題なので、そこをクリアすればさらに魅力ある地域として売り込める」と話していた。(小縣大輝)