十勝・熱中アカデミー開設構想 地域活性化人材育成へ
十勝管内の有志が、大人の学び場として「十勝・熱中アカデミー」の開設に向けて動きだしている。閉校校舎で大人たちが多方面の第一人者らの授業を受けている「熱中小学校」(山形県)の十勝版。帯広市内に経験豊富な経済人らを先生役として迎え、ノウハウなどを吸収する講義を展開する。十勝を元気にする人材育成に向け、実行委員会が来春オープンを目指して準備を進めている。
実行委は十勝と海外を結ぶ活動に取り組む「プロットアジアアンドパシフィック」(帯広)の後藤健市会長、木野村英明弁護士ら4人で結成。「十勝を盛り上げるためには良い出会いが必要。熱中小学校のように、外と十勝の人がつながる場所をつくりたかった」(後藤会長)という。
十勝・熱中アカデミーの拠点は、熱中小学校の廃校再生とは異なり、帯広の中心部にあるクラブ「ロフトクラブ」(西2南10、かじのビル5階)を想定。地元の経済人有志が2009年に立ち上げたもので、大人たちが集う空間を中心市街地に設け、活性化を考えるという理念を受け継ぐ。実際に熱中小学校に入学した木野村弁護士は、大人の学び場の効果について「いろいろな人がつながり、アイデアが生まれ、まちが元気になる」と話す。
同アカデミー(有料)では、生徒が主体的に呼びたい、出会いたい、学びたい講師を選択し、“世界一受けたい授業”を展開する。後藤会長は「生徒が授業内容を考えることで楽しく過ごせる」とみる。
11月には同クラブでオープニングセミナーを開き、集まった45人が内閣官房まち・ひと・しごと地方創生本部の山崎史郎総括官から十勝の地方創生についてヒントをもらった。熱中小学校の立ち上げに携わった元日本IBM常務の堀田一芙(かずふ)さん(十勝・熱中アカデミー発起人)からは、大人の学び場の効用を学んだ。
後藤会長は「帯広だけでなく町村の皆さんとも連携し、十勝らしい地方創生の仕組みの一つになれば」と期待し、実現への作業を進めている。(関根弘貴)
1970年代に放映された人気テレビドラマ「熱中時代」の舞台となった山形県高畠町の旧・時沢小学校で、約40人の豪華教諭陣が毎月2回(土曜日)、個性あふれる最先端の授業を行っている。閉校校舎で人と人をつなぎ、人の成長による地方創生を目指す取り組み。授業料は30~40歳が1万円、50歳以上は2万円。
◆熱中小学校について
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