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道東道本別JCT通行路整備を 地元に要望の声

足寄ICの入り口には釧路方面へ行けないことを強調する看板が立っている

 道東自動車道の本別ジャンクション(JCT)で、釧路方面と北見方面を結ぶ通行路が未整備のままになっている。道東地方の高速道路網が合流、分岐する要所のJCTだが、計画段階から費用対効果の判断によって着工していない。釧路管内延伸で道東道の観光、物流の利用が増える中、地元では建設を求める声が強まっている。

 足寄町内の国道242号。足寄インターチェンジ(IC)の方角や距離を示す案内板に、添えるように付く看板がある。

 「釧路方面は行けません」

 現在の本別JCTの構造上、足寄からは高速道路で行けないことを警告している。本別JCTは帯広、釧路、北見方面の道路を結ぶ交点。帯広-釧路、帯広-北見は行き来できるが、釧路-北見はJCT開通から10年余りたっても通行路が未整備のままだ。

 

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道路を管理するネクスコ東日本によると、2003年の池田IC-本別・足寄IC開通時は交通量が見込めないため、段階的にJCTを整備することにした。通行路の用地の取得費用を含む事業費は約17億円。用地確保は終わったが、建設には予算が付いていない。

 「釧路に行くにはどの道が早いか問い合わせがある」。あしょろ観光協会(足寄町)の伊藤貴之事務局長は、3月の白糠IC開通後、釧路方面への道案内が増えたと語る。本別まで国道で行く必要があると答えると驚かれるといい、「高速がつながったから当然行けると思うのでしょう」。週に1、2件の数だが、昨年まではなかった。

 釧路管内白糠町も「なぜ北見方面にはつながっていないのかとの声を町内で聞く。高速が北見に延びていけば必要性はある」(企画総務部)とする。

 ネクスコ東日本は「現在のJCTは暫定の形で整備は途中段階」と将来的に建設の必要性は認めるが、「交通量の伸びや釧路、北見方面への道路整備の状況を総合的に考える」と費用対効果での着工判断を強調する。時期の目安は「道東の全体的な高速交通網が整備される時期には遅れないようにしたい」とし、当面は先との見方を示す。

 まだ物流の行き来は少ないが、道東道は釧路延伸が進み、北見側からも建設凍結が解除されて徐々に工事の計画がある。地元の本別町や十勝圏活性化推進期成会は「本別JCTの機能充実」を重点要望事項の一つに入れて、国や道に要望している。高橋正夫本別町長は「観光振興や地方創生を行き渡らせるためにも必要。整備する方向性は決まっているのだから、本気になってJCT機能を整備してほしい」と訴える。
(安田義教)

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