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サッカーSVホルン移籍の榊翔太選手、新天地での活躍誓う

慣れ親しんだ札幌を後にし、欧州の新天地での活躍を誓う榊翔太

 サッカーJ2のコンサドーレ札幌からオーストリア3部のSVホルンに7月に完全移籍したFW榊翔太(22)=清水町出身=が、新天地での活躍を誓っている。新たな背番号は4。実質的オーナーの本田圭佑(ACミラン)が日本代表で背負う番号と同じだ。9日のリーグ戦でのデビューの可能性がある。支えてくれた周囲への感謝の気持ちを胸に、榊は「試合に出て結果を残して成長したい。不安はなく非常に楽しみ。五輪代表やいずれは日本代表に」と張り切っている。(北雅貴)

 榊は1993年8月3日、清水町生まれ。清水少年団でサッカーを始め、清水中を卒業後、コンサドーレ札幌U-18へ。十勝管内では初のJリーグユースチーム入りを果たした。札幌西陵高に通う傍ら、練習に励んで順調に成長。2011年にはトップチームに昇格し、天皇杯でゴールも決めた。12年にはJ1デビュー。リーグ戦で2得点したほか、カップ戦でも5試合3得点をマークした。

 近年はけがに悩まされ、今季もJ2のリーグ戦は未出場。「このままではいけない」と感じていた6月中旬、SVホルンからトライアル(入団テスト)の打診があった。「正直びっくりした。昔から海外に行きたい気持ちもあったし光栄だった。ただ、ユースから育ててもらった札幌に貢献できていない。移籍していいかすごく悩んだ」と振り返る。U-18から20までメンバー入りしていた年代別日本代表からも漏れ、札幌でも試合に出られない現状が、最終的に榊の背中を押した。

 打診された約1週間後の6月27日にはインスブルック近郊のチームの合宿地に入り、10日間ほどトレーニングと練習試合のトライアルを受けた。多数の屈強な外国人参加者の中で163センチの榊が輝いた。裏へ抜ける縦へのスピードやシュート力、優れた得点感覚の武器を発揮。ゲームではワントップで攻撃の核になり、2試合連続ゴール。ループシュートも決めた。「ハードワークもできたし、自分のプレーは通用すると思った」と手応えを感じた。

 本田と話す機会もあり、「持ち味を出しながらも、他の部分も伸ばして。最終的には走れるかどうか。体力が厳しい状況で技術が発揮できるかが大切」とアドバイスされた。本田の自主トレーニングも見学し、榊は「ランニングメニューが半端ではなかった。自分を追い込んでいた。刺激になった」と感心した。

 SVホルンは1922年創設の古い歴史を持つ。2012年にはオーストリア3部で優勝し、2部に昇格したが、昨季は10チーム中9位で3部に降格した。リーグ戦は2日に開幕、逆転勝利で白星発進した。榊は体調不良でベンチ外だったが、第2節の9日にはピッチに立つ可能性がある。「2部昇格に役立てれば。(公用語の)ドイツ語も勉強してコミュニケーションを取りたい」と積極的だ。

 SVホルンの経営権を持つ本田の所属事務所ホンダエスティーロ(大阪)によると、ホームゲームは動画サイト「ニコニコ動画」で生中継され、終了後にはYahooのスポーツの「動画」にもアップされる予定。榊は「十勝代表として頑張りたい。活躍する姿を見せたい」と力を込めた。


◆榊翔太選手について
榊 翔太選手 SVホルン(オーストリア3部) 完全移籍のお知らせ-コンサドーレ札幌ホームページ

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