大樹町の航空宇宙産業支援を 道経連総会
【札幌】北海道経済連合会(道経連、大内全会長)は今年度、大樹町など北海道の航空宇宙産業に向けた取り組みを進める。国が今年度着手するロケットの新射場の在り方検討の動きも踏まえて、政府・与党への要望を昨年に続いて実施。全方向打ち上げ可能など大樹町の優位性をアピールし、関連産業技術の集積に向けた調査研究にも当たる。
1月に閣議決定された国の宇宙基本計画では「わが国の宇宙システムの抗たん性(=敵の攻撃を受けた際に機能を維持する性能)の観点から、射場の在り方に関する検討に2015年度に着手する」と盛り込まれている。
今年度事業の新産業創出に資する活動の一環として、大樹航空宇宙実験場でのロケット射場と滑走路延長実現に向けた取り組みに着目。議事で20年にわたる大樹町の取り組みや、東西南北に打ち上げられる優位性を確認。現在の種子島(鹿児島県)との南北分散により、打ち上げ時の気象などのリスク分散など補完的な役割を果たせるとし、国に働き掛けることを決めた。
この他の事業では、道産小麦の普及拡大事業で、中京圏の有名スイーツ店による道産小麦の菓子開発なども新たに進める。総会後の理事会で、恩村裕之専務理事が退任し、新たに森昌弘氏(北電常務執行役員)が就いた。
(原山知寿子)