十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

病乗り越えラーメン店再開 更別の堀口夫妻

病と闘いながら再起してラーメン店を開店した堀口健次さん(左)と公枝夫人

 【更別】2012年に惜しまれながら閉店した村内の飲食店「味工房元気村」の経営者・堀口健次さん(62)、公枝さん(61)夫妻が1日、国道236号沿い(村更別南1線96)に店を再開させた。ラーメン食堂「どんぐりむらとくる味の木」。病と戦いながらも料理人として再起する情熱を持ち続けた健次さんは「二人三脚でまた店をできることが何よりうれしい。気楽に立ち寄ってもらえる憩いの場になれば」と話している。

 村出身の健次さんは更別農業高校を卒業後、中江学園釧路調理師専修学校に進み、富良野プリンスホテルや十勝川温泉第一ホテルなどで腕を磨いた。1998年に村内で開店した「味工房元気村」は、昼の定食屋としてだけでなく夜は居酒屋としても親しまれ、仕出しから宴会まで全てを手掛けていた。

 JAさらべつ2階の店舗で、階段の上り下りが突然辛くなったことから心臓の病が判明。大きな宴会の準備などができなくなり、3年前の夏に閉店していた。

 閉店した後も「小さくていい。地元で無理なく住居を兼ねた店ができたら」という料理への思いを持ち続けていた健次さんは、旧帯広署更別駐在所の建物を、翌年間を置かずに取得。病院通いを続けながら、開店資金を用意するためにバス運転手として働いた。知り合いの協力を得ながら、仕事の合間を縫ってコツコツと手作りで飲食店に改造し、取得から2年以上を経て新しい店が完成した。

 国道沿いの立地を考慮して「待たずに食べてもらえるように」と、ラーメン中心のメニューにしている。ニンニクやゴボウ、ニンジンなどの村産野菜と、魚介類や豚骨、鶏(とり)ガラを合わせて2日間煮込んでスープを作る。道産小麦の麺を使用するなど材料にもこだわっている。しょうゆ(650円)塩(同)みそ(700円)などラーメンは11種類。他にカレーライス(550円)もある。しょうゆラーメンに限り、更別農業高校生には1コインの500円で提供。「学生時代の楽しい思い出がいっぱいある更別農高生にも来てほしい。体が動く限り、喜んでもらえる限り続けていきたい」と意気込んでいる。

 営業時間は午前11時~午後8時。不定休。
(小寺泰介)

更新情報

中札内の野菜食べて健康に 七色献立プロジェクト始まる

紙面イメージ

紙面イメージ

7.22(月)の紙面

ダウンロード一括(104MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年7月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME