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道内初、「日本芝生文化大賞」受賞  十勝千年の森

大賞を受賞した千年の森の、アース・ガーデン

 十勝千年の森(清水町羽帯)が、日本芝草学会(小笠原勝会長)による2015年度「日本芝生文化大賞」に選ばれ、8日までに通知された。芝生を通して自然と人のつながりを推進したことが評価された。同賞を庭園が受賞するのは初めてで、道内の受賞も初となる。

 同賞は2008年に創立。研究や技術の業績を顕彰する学会賞とは異なり、関連する施策、事業、ビジネスの実施から管理運営、ボランティア、国際交流、文筆、言論などあらゆる活動を対象としている。

 同学会によると、表彰の対象となった中核施設は、ケンタッキーブルーグラスが全面に植栽されている広さ5ヘクタールの「アース・ガーデン」。「大小13の丘が波打つように配置され、背景の日高山脈と一体となり、圧倒的なスケールで『人と自然のつながり』を寒地型芝生で表現した芝生庭園」と評価。芝生が市民生活に深く根差している道内で、「千年の森は、芝生文化の推進の中心であり、多大な社会貢献を果たしてきた」としている。 

 千年の森は2012年11月には、英国・ガーデンデザイナーズ協会主催の庭園デザイン選考で国内初となる最優秀賞「グランド・アワード」に輝いている。

 同学会員で千年の森の芝生を管理している札幌市在住の大原洋一さん(72)=エー・ジー・イー研究所代表=は「アース・ガーデンの設計段階から、この地に最適な種類の芝草、お客さまにとって踏み心地のいい高さ、芝の色を決める肥料などすべてにこだわってきた。それが評価されたと思う」と喜びを語った。 

 千年の森を運営するランラン・ファーム(清水町)の林克彦社長は「英ガーデンデザイナーズ協会の最高賞に続き、名誉ある賞を受賞でき、大変うれしい」と話している。 

 同賞はこれまでに、阪神甲子園球場(10年)、プロゴルファーの石川遼氏(12年)、国立霞ケ丘競技場(13年)などが受賞している。11年は東日本大震災で、14年は対象者がいなかったため受賞者はいない。

 表彰式は、6月に神奈川県藤沢市の日本大学で開催の同学会春季大会で行われる。 
(大木祐介) 


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