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産後ドゥーラ3人誕生 24日に啓発「カフェ」

認定証やCafeのチラシを手に「出産前後の女性を手助けしたい」と話す渡辺さん、神谷さん、松田さん(右から)

 出産前後の母親の食事や家事をサポートし、精神的支えにもなる認定資格「産後ドゥーラ」が、十勝で初めて3人誕生した。3人とも「ママ」で、今後職業として資格を生かした活動をしていくという。まずは存在や役割などを知ってもらおうと、24日に妊婦らを対象に「ドゥーラ☆Cafe」を開く。

 認定を受けたのは、渡辺文子さん(39)=芽室=、松田小百合さん(51)=帯広=、神谷元美さん(51)=同=。8月から9月にかけて東京都内で行われた養成集中講座を受講した。

 渡辺さんは8歳と4歳のママ。町内で育児サークルの代表を務める傍ら、自宅をサロン「縁が和」として、授乳服の試着や「つぶつぶ」と呼ばれる雑穀料理サークルなどを主宰する。

 松田さんは27~12歳の子4人を育てている。保育士の資格を持ち、託児所を経営した経験があり、現在は公立芽室病院内保育所に勤める。神谷さんは保育士として長年院内保育所を中心に勤務、25歳と22歳の母。

 渡辺さんは自身も夫も両親が管外に在住、頼る人がいない中で子育てに悩んだ。幼子を残して約2週間家を空けての受講を迷ったという。「ママたちに寄り添った活動をしたい思いを夫が理解し、背中を押してくれた」と感謝する。

 松田さんと神谷さんは友人同士。今春、新聞の特集で知り、誘い合って受講した。「4回とも出産後、夫の母がそばで助けてくれたことを今でも感謝し、自分も知識を身に付けつけたかった」と松田さん。神谷さんは3歳と1歳の孫がおり、出産直後の嫁と孫を自宅でケアした。「出産後にホルモンバランスが崩れ、精神的にもつらい母親に寄り添う難しさを実感した」と説明する。

 3人とも産後ドゥーラを職業としていく。渡辺さんと神谷さんは今月から各自で訪問サポート(有料)などを開始、松田さんも来春にも活動を始める。

 「ドゥーラ☆Cafe」は、妊婦または1歳未満の赤ちゃんがいるママと家族を対象とし、24日午前10時から正午まで、帯広市西帯広コミュニティセンター(西23南2)で開く。10組限定。ドゥーラの説明やママに必要な栄養が取れるご飯の試食などを行う。参加費300円。渡辺さんは「産後に誰かの手を借りることは大切。その一端を担いたい」と話している。(佐藤いづみ)

<産後ドゥーラ>
 一般社団法人ドゥーラ協会(本部東京)の認定資格。母親支援を主眼としているのが特徴。身近な人の世話の知識を身に付ける「ホームドゥーラ」を取得後、有料で母親や家事、育児サポートサービスを行える「産後ドゥーラ」が受けられる。協会によると、現在産後ドゥーラは全国で106人、うち道内は6人。米国では職業として確立されているという。


◆産後ドゥーラについて
一般社団法人ドゥーラ協会-公式ホームページ

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