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似顔絵マスター牛木さん、九目さん まちマイ大樹編

対象者の特徴を丁寧に描く牛木さん

 町内には似顔絵の名人が2人いる。モデルは地域の住民。作品を通して笑顔が生まれ、コミュニケーションの輪が広がるなど、趣味が地域を活性化させている。

 大樹小学校(板谷裕康校長)のホームページの職員紹介コーナー。そこには同校の職員42人全員の似顔絵が並ぶ。描いているのは同小学校で事務職員をしている牛木将太さん(26)だ。

 1988年札幌生まれ。特別に絵を習ったことはないが、小さい頃から趣味で絵を描いていたという。前任地の鹿追瓜幕小学校で、お世話になった先生に似顔絵をプレゼントしたのがきっかけで本格的に似顔絵を描き始めた。学校の教材のイラスト用の絵を描く他、友達に依頼されて描くことも多い。

 「極端なデフォルメをせず、一人ひとりの顔をできるだけ忠実に再現することを心掛けている」と語り、1枚の似顔絵に最大5時間もの時間をかけて完成させる。手間のかかる作業だが、「やはり描いて喜んでもらえるとやりがいを感じる。プレゼントした似顔絵を店や自宅に飾ってもらえるととてもうれしい」と目を輝かせる。

お年寄りの笑顔を描き続ける九目さん

 もう一人の名人は、町特別養護老人ホーム「コスモス苑」(藤井賢嗣所長)の介護係長九目貢さん(42)。同苑の利用者で100歳を迎えたお年寄りに似顔絵をプレゼントしている。

 1972年幕別生まれ。子供の頃から絵が好きで、新聞のチラシの裏にずっと絵を描いていたという。18年ほど前に長寿祝賀会で頼まれたのをきっかけに、似顔絵をプレゼントする取り組みを始めた。

 描くときは写真を参考にするだけでなく、実際に本人を目の前にして話し掛けるのが基本。「笑顔を引き出すような話題を話しながら描いている。似顔絵はコミュニケーションツールにもなる」と魅力を語る。

 本物の笑顔にどれだけ近付けられるかに力を入れて描いているという。「作品ができていく工程が楽しい。自分の楽しみでもあるし、本人や家族の方に喜んでもらえるのであればこれからも描き続けたい」と意気込む。
(千喜良大輔)


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