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危機感強める 秋の全国交通安全運動スタート

秋の交通安全運動で出動の準備をする帯広署員(21日午前9時5分ごろ)

 十勝管内で多発する死亡交通事故を受け、帯広署などの関係機関・団体が「異常な事態」と危機感を強めている。「秋の全国交通安全運動」がスタートした21日、大樹町内で死亡事故が発生した。農産物の輸送繁忙期や行楽シーズンに加え、日没が早まる秋から冬に事故多発が懸念される。釧路方面本部交通課などは緊急会議を開くなど対応を確認。30日までの運動期間中、高齢者と子供の事故抑止など重点的な取り組みを展開する。

 十勝管内の交通事故死者数は21日午前現在18人で前年同期に比べ4人多い(帯広署管内は同比4人増の11人)。特に8月29日から今月21日までの約3週間に死亡事故が集中、死者7人を出している。

 陸別町では18日に、今年初の複数死者を出す事故が発生、17年以上続いた同町の死亡事故ゼロ記録が途絶えた。また、歩行者や65歳以上の高齢者がはねられ死亡する事故も目立つ。事故死者数に占める高齢者の割合は18人中12人と高いのが特徴的だ。

 こうした事態を受け、管内5警察署などの関係機関が19日の緊急対策会議で事故発生状況などを確認。同本部の宗形昭敏交通課長は「十勝管内は異常な事態」とし、対策は急務だとの認識を示した。

 薄暮時間帯が早まるこれからの季節は事故が多発する。年間交通事故死者数に占める9~12月の割合をみると、2003年は21人中10人、12年は16人中7人、11年は16人中6人と、半数近くを占める。

 同署の中谷錠司交通官は「ドライバーは交差点や歩行者をよく確認することが重要。歩行者・自転車は、夜間に明るい服装や夜光反射材を身につけ、事故防止に努めてほしい」と注意を呼び掛ける。

 今年の運動は「子供と高齢者の交通事故防止」が基本方針。通学路などで幼児や児童の安全確保、夕暮れ時と夜間の歩行者や自転車の事故防止などを重点項目に掲げている。

 21日午前同署で開かれた出動式では、藤村博之署長が「危機感を持って地域の交通安全運動に取り組みたい」と訓示。総勢25人パトカー12台が出動した。
(川野遼介、土屋航)


◆夜光反射材の啓蒙について
夜光反射材に関する啓蒙動画(約17分)-北海道警察本部公式Youtube

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