関口先発出場も名古屋に6失点 Fリーグ
フットサルの帯広市文化スポーツ振興財団設立30周年記念Fリーグ(日本フットサルリーグ)プレシーズンマッチ「エスポラーダ北海道VS名古屋オーシャンズ」(日本サッカー協会、日本フットサル連盟主催)が17日、帯広市総合体育館で行われた。帯広市出身のエスポラーダ北海道の正GK関口優志(道銀ビジネスサービス、札大、帯北高出)が先発出場、Fリーグ7連覇中の名古屋オーシャンズに0-6で敗れた。十勝でFリーグのチームが試合をするのは初めて。1210人の観客が詰めかけ、ハーフタイムにエスポラーダのマスコットのリスポと子供たちのPK合戦、終了後には関口らのサイン会も行われた。エスポラーダは22日からのオーシャンカップin小田原アリーナを経て、6月28日開幕のFリーグに臨む。(北雅貴、折原徹也)
名古屋オーシャンズ 6(2-0 4-0)0 エスポラーダ北海道
【名】室田2、前鈍内2、シンビーニャ2
ほろ苦6失点「反省」
ベトナムで行われたアジア選手権決勝PK戦で3人を止め、日本の2連覇に貢献した実績を引き下げての関口優志の凱旋(がいせん)試合は、6失点とほろ苦いものになった。同選手権後の火曜日にチーム練習に合流し、DFとの呼吸も完全ではなかった。「4点ほどは連係ミス。個人的にもボレーシュートなど簡単に失点してしまった。次への勉強材料ですね。僕の地元でこのような試合になり悔しい」と苦笑いした。
持ち味は積極的に前に出る守備範囲の広さだが、コートは普段の公式戦より数メートル短いため、「安易に前に出るとシュートを簡単に打たれてしまう」と下がり気味を意識。それでも残り40秒で相手の縦への突破に反応、ペナルティーエリアを飛び出して接触しながらもクリア。「最後まで大きな声援をしてもらい感動した」と諦めない姿勢を示した。
前半1分14秒にハーフラインあたりから左足でチームのオープニングシュートも放ち会場を沸かせた。中学時代に在籍した帯広FCの成田喜幸代表が「キックや球さばきは普通のフィールドプレーヤー以上」と話すセンスも見せた。
昨年から日本代表メンバーに定着。国際大会で海外選手のテクニックや戦術に触れ、経験を成長につなげている。エスポラーダは昨季のFリーグで10チーム中9位。今季は12チームとなり、プレーオフ進出枠も1つ増えて5になる。関口は「まずはプレーオフ圏内に。シーズンを通して1試合2失点に抑える」と目標を掲げた。名古屋には、関口はこの4シーズンで十数試合を戦ってまだ1勝しかしていない。「今日の反省を生かし、今季は勝ち越したい」と力を込めた。
申し訳ない
エスポラーダ北海道・小野寺隆彦監督の話
いっぱいのお客さんの前で熱い声援を受けて幸せだったが、結果は申し訳ない気持ちでいっぱい。スピードのある攻撃とカウンターはできているので、あとはゴールに結びつくチームづくりが必要。十勝のファンのためにも1点は取りたかった。
無得点悔しい
同・高山剛寛主将の話
プレシーズンマッチとはいえ、勝ちに行った試合だったので無得点で負けたのは悔しい。守備も攻撃もまだまだ。これから追い込み、戦術面でもみんなで理解し開幕までに仕上げたい。
良い試合できた
名古屋オーシャンズ・ビクトル アコスタ ガルシア監督の話
前からのプレッシャーやセットプレーなど良い試合ができた。来週のオーシャンズカップで優勝して存在を見せつけたい。
日本代表目指せ
帯広市文化スポーツ振興財団・金澤耿理事長の話
十勝で初のプロのフットサルの大会。チケットは完売し、レベルの高いプレーを多くの子供たちに見てもらえた。夢と希望を持って関口選手のような日本代表を目指してほしい。
「選手が間近に」目輝かす小学生
○…十勝の小学生と高校生にとっても思い出深い試合となった。選手入場に先立ち、フェアプレーの旗を手にしてコートに入ったのが十勝の4人の小学生選手たち。光南少年団の上保歩輝主将(光南小6年)は「この日を楽しみにしていた。選手を間近で見られてうれしい。運動量とテクニックがすごい」と目を輝かせた。
エスポラーダ北海道の選手と一緒に手をつないで入場したエスコートキッズは光南と帯広中央の計15人。笑顔を見せながら堂々と歩いた。ボールパーソンと担架係は帯北高のサッカー部員が務め、迅速な試合運びに一役買っていた。
◆エスポラーダ北海道について
・エスポラーダ北海道-公式ホームページ