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教養単位を相互認定 帯畜大など道内7国立大が連携協定締結

教養教育の単位互換協定を締結した各大学の学長ら(左から2人目が山口北大総長、同4人目が長澤帯畜大学長)

 【札幌】帯広畜産大(長澤秀行学長)や北大(山口佳三総長)を含む道内の国立7大学は9月末にも、双方向の遠隔授業と、通学可能な近隣他大学の授業が受けられる「通学対面授業」を活用した一般教養科目の単位互換の取り組みをスタートさせる。今秋に20科目程度、2017年度をめどに全体で200科目程度の単位互換を行うことを目指す。帯畜大、北大、道教育大、室蘭工大、小樽商科大、旭川医科大、北見工業大の7大学の学長や副学長が2月28日、札幌市内で連携協定を締結した。

 北大以外の大学は単科大で担当講師の人数の少なさなどを背景に、教養科目の充実を課題としている。国立大が連携して取り組む同様の連携は道外では複数あるが、道内では初めて。

 各学生の所属大学以外の授業科目も単位として認定することで、学生は所属大学にいながら語学や社会学、医療や科学技術など他大学の特徴的な教養科目を履修できる。カリキュラムなど詳細は今後詰めるが、遠隔授業は各大学の複数教室に大型スクリーンを配置して行い、リアルタイムでの質疑応答や討論が可能という。大学側は地域の特色ある教養科目を連携活用し、教育活動の充実につなげられるメリットがある。

 7大学は昨年6月に教養教育の連携協定を締結し、コーディネート機能を担う「連携教育機構」を設置するなど、具体的な取り組みを検討してきた。事業費は17年度までに18億円で、文科省の大学強化補助金を活用する。道内国立大に入学予定の留学生に対する日本語やスキル教育実施に向けた協定も同日締結した。

 山口総長は「大学の枠を越えて授業を行うことで相乗効果による質・量の充実が期待でき、各大学の強化にもつながる」、長澤学長は「専門教育の基盤となる教養教育の充実は学生にとって大きなメリットになる」と話した。
(犬飼裕一)

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