応援、力に変える ソチ五輪出場の辻麻希選手壮行会
ソチ冬季五輪(2月7日開幕・ロシア)のスピードスケート代表に辻麻希選手(28)=帯広市出身=を送り出す開西病院の壮行会が21日、同病院(帯広市西23南2)で行われた。帯広市出身選手として唯一五輪に挑む辻選手は、約100人の職員を前に「メダルを取って帰りたい」と力強く抱負を語った。
2006年4月、十勝管内初の実業団として発足した開西病院は、十勝で活躍した選手が高校、大学を卒業後、再び地元で活躍できる場を提供。10年には平子裕基選手(当時27)=音更町出身=と土井槙悟選手(同26)=芽室町出身=がバンクーバー五輪にそろって出場を果たし、十勝のスケートが世界に注目された。
帯広森の里小、帯広緑園中、白樺学園高出身の辻選手も「生まれ育った場所からオリンピックに行き、子供たちに夢と希望を与えたい」という強い思いを持ち、十六銀行(岐阜県)から12年5月に帰って来た。開西病院勢の五輪出場は3人目の快挙。
細川吉博院長(帯広スケート連盟会長)が「持っている力を全て出し切って」と激励し、“輝け、世界で!”と書かれた職員の寄せ書き入り日の丸旗を贈った。世界スプリント(長野)を終えて21日に帰帯したばかりの辻選手は、疲れた様子も見せず「応援を力に変えて最高の滑りをしたい」と笑顔で応え、川原正行監督も「スタートダッシュを生かした滑りをバックアップしたい」と強い決意を見せた。
帯広市役所でも壮行セレモニー
辻選手はこの日、帯広市役所で米沢則寿市長らと懇談した後、庁舎1階・市民ホールでの応援セレモニーに出席。会場は市民や市職員ら約150人で埋まり、全国中学スケート(2月1~4日・長野県)に出場する帯広市内の選手から花束を受けた。
辻選手は28日まで帯広に滞在し、明治北海道十勝オーバルで最終調整をした後、29日に現地へ向けて出発する。同選手が出場する女子500メートルは2月11日午後9時45分から、同1000メートルは同13日午後11時から行われる(いずれも日本時間)。(小寺泰介)