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手話コーラス10周年 まちマイ新得編

歌を通じて手話への理解を深めている「手話コーラス」のメンバー

 “福祉の町”新得には「歌」を中心に活動する手話サークルがある。今年設立10周年目を迎えたサークル「手話コーラス」(太田泰子会長)は全町に手話を広め、ろうあ者と健常者が心をつなげられる町にする夢を持っている。

 設立は2003年。太田会長(67)が、30年来手話に取り組んでいる町内の岡田セツ子さん(74)を講師に招いて発足した。手話を教えるだけでは長く続かないとの考えから、歌を通して手話を学ぶことに。手話の歌詞はろうあ者の指導で作られ、施設での「仕事」を意味する動作などローカルな表現を入れることで町内のろうあ者に意味が伝わるよう工夫されている。

 設立当初15人だったメンバーは現在35人に増えている。施設の訪問や町のイベントへの参加、町内の学校での手話教育なども行っている。今年8月に町内で開かれた全道ろうあ者大会では、手話の歌で参加者をもてなして拍手を浴びた。会員の橋本洋子さん(63)は「大会ではたくさんのろうあ者さんたちと通じ合うことができた」と思い出に残るステージを振り返った。

 太田会長は「初めはみんな覚えるのがゆっくりだったが、今はある程度手話を覚えた人が新しく入った人へ教えられるようになった。覚えるスピードも上がると、楽しくなって来るんです」と話している。(那須野唯通信員)

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