「諦めず、一歩でも前進」 杉浦主将、力強く宣誓 夏の甲子園開幕
【兵庫県西宮市】高校野球の第95回全国選手権が8日、阪神甲子園球場で開幕した。午前9時からの開会式では、創部17年目で春、夏を通して初の出場となった帯広大谷高校ナイン(北北海道代表)が堂々と入場行進した。
帯大谷ナインは杉浦大斗主将(3年)を先頭に、大会行進曲と観客の手拍子に合わせて行進。憧れのグラウンドの土と芝の感触、大声援など大舞台の空気を味わった。
開会式の最後に名前を呼ばれた杉浦主将は、小走りで本塁付近に設営された壇上へ向かい、選手を代表して宣誓。「私たちは今、この甲子園球場に立てることに幸せを感じています」と一言ずつ、かみ締めながら言葉をつなげた。さらに95回の歴史を重みを感じながら「私たちが継承し、先輩方に負けないように…今よりも一歩でも前身します」と決意を述べ、フェアプレーを誓った。
大役を終えた杉浦主将は「思ったよりポンポンと言葉が出てきた。責任を果たしとても満足。100点をあげたい」と話した。
北海道勢の甲子園での選手宣誓は、センバツを含めると2005年の駒大苫小牧・林裕也主将、夏は1997年の旭川大・佐藤智寛主将以来。
全国3957校の頂点を目指す今大会は、休養日を除く14日間の日程で行われる。帯大谷は第3日(10日)の第3試合で福井商(福井)と対戦する。
(岡部彰広、塩原真)
杉浦主将の宣誓全文
宣誓。
私たちは、今、この甲子園球場に立てることに幸せを感じています。
第95回を数える長い歴史の中で、さまざまな困難を乗り越え、本当に多くの先輩方が前を向き、夢、感動、勇気を与えてくれました。
それを私たちも継承し、また、先輩方に負けないように、決してあきらめず、仲間を信じ、未来を信じ、今よりも一歩でも前進します。
今、生きていること、すべての命に、生かされている重みをしっかりと受け止め、高校生らしく、さわやかにすがすがしいプレーをすることを誓います。
平成25年8月8日。
選手代表、帯広大谷高等学校野球部主将、杉浦大斗。