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白ペンキ混ぜ散水 農業用資材フル活用 雪なしリンク 工夫で完成

出来上がったリンクで初滑りを楽しむ清川小の5、6年生(6日午前11時40分ごろ、塩原真撮影)

 記録的に雪が少ない十勝の平野部では、学校のグラウンドに設ける恒例の屋外リンク造りに苦労している。その中でもPTAが少ない雪を集めて作ったり、農業用資材を活用したりと、子どもたちにスケートの機会をつくろうと知恵と工夫を凝らす学校もある。

元日から作業 ようやく初滑り 帯広清川小
 帯広清川小のグラウンドでは、冬休み登校が始まった6日、市内トップを切ってスケートリンクが完成し、子どもたちが初滑りを楽しんだ。市教委などによると、「積雪ゼロ」が続く市内で、スケートリンクが完成したのは初めて。清川地区では12月29日夜から翌日にかけて10センチほどの雪が降ったことから、同校PTAが中心となってトラクターで雪を踏み固めた。

 元日から散水作業をスタート。土が見える部分が目立ち、日光を受けて解ける恐れがあったが、土を隠すため白いペンキを混ぜた水を5日連続でまくことで、氷の厚みが増したという。

 6日には早速、5・6年のスケート授業があり、児童23人が滑走した。5年の石橋陽向(ひなた)さんは「滑りやすくて気持ちがいい」と笑顔だった。初滑りを見に来たPTAの広瀬雄太さん(38)は「楽しそうに滑っている姿を見ると苦労も報われる」と話していた。(高田晃太郎)

農業資材を使ってできたリンクで練習する幕別浦幌IH少年団の子どもたち

マルチで囲い育苗シート敷く 幕別浦幌IH少年団後援会
 【幕別】幕別浦幌アイスホッケー(IH)少年団後援会(樋口佳宏会長)は、タマネギの育苗シートなど農業資材を活用してIHリンクを造成した。5日夜にはリンクで初の練習があり、子どもたちが元気にパックを追った。

 冬季の主な練習場となる幕別中学校のIHリンクは、同少年団が造成と維持を担い、同校の授業でも使われている。リンク造りは昨年12月15日に開始。コンクリート製のリンクの縁を農業資材のマルチで囲い、底にはタマネギ栽培で使う白い育苗用シートを敷いた。育苗シートの活用は、自宅裏に同じ構造のリンクを造っている同後援会会員の和田恵美さんのアイデア。日光を受けても解けにくいようにした。

 同少年団には年中から小学6年生まで30人が所属し、5日夜には低学年と幼年の練習が行われた。札内南小3年の真下奏人君(9)は「いつもよりガタガタしているけど、練習するのには大丈夫。(親たちは)頑張ってくれたと思う」と感謝し、同2年の中島兜斗君(8)は「(コロナ禍でも)大会があれば優勝したい」と気合十分。

 樋口会長は「気温さえ下がればリンクができることが分かった。苫小牧や釧路でもアウトリンクが無くなる中、今後もこの環境を守りたい」と話していた。(澤村真理子)

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