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天候不良に強い秋まき小麦の作り方

道総研 中央農業試験場 研究部 栽培環境グループ
道総研 十勝農業試験場 研究部 生産環境グループ
道総研 北見農業試験場 研究部 生産環境グループ

1.成果の概要
(1)「きたほなみ」は多肥や起生期重点施肥で栽培すると、日照が少ない登熟条件での減収が大きくなります。
(2 )起生期ではなく幼穂形成期に追肥すると、群落の受光態勢が向上し、日照が少ない場合でも減収を小さくできます。
(3 )登熟不良条件では穂数を増やしても製品収量が増加しません。収量・品質の年次変動を小さくするには穂数550~650本/ ㎡を目標に受光態勢を良好に保つことが有効です。

2.成果内容
 日照が少ない登熟条件のとき、それ以前の追肥量を多肥や起生期重点にすると大きく減収します(図1)。


 起生期ではなく幼形期に重点的に追肥することで、受光体勢が向上し、群落内が明るくなります。それにより日照が少ない場合でも減収を抑えることができます(図2)。


 登熟条件が良好であれば、穂数を650本/ ㎡まで増加させれば増収します。しかしそれ以上穂数を増加させても製品収量は増加しません。一方、登熟不良条件では550本/ ㎡から穂数を増やしても製品収量は増加しません。そのため、収量・品質の年次変動を小さくするためには、穂数550~650本/ ㎡を目標として幼形期重点の追肥を行うことが有効です(図3)。


3.留意点
(1)本成績は「きたほなみ」の気象による収量・品質の年次変動緩和に向けた対応技術としてご活用ください。
(2)本成果は適正播種量・適期播種に基づいています。薄播・遅播は減収リスクがあります。
(3)本成果を反映した施肥ツールを道総研ウェブページで公開予定です。https://www.hro.or.jp/list/agricultural/index.html

(成績名: 秋まき小麦「きたほなみ」の気象変動に対応した施肥管理)

本技術内容についての問い合わせ先
道総研十勝農業試験場
電話(0155)62-2431
E-mail:tokachi-agri@hro. or. jp

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