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ガーデンツーリズムの先進事例学ぶ 帯広で国交省がセミナー

ガーデンツーリズムの将来に意見を交わしたパネルディスカッション。右から林会長、塚本さん、上野さん。左端が涌井さん(新井拓海撮影)

 北海道ガーデン街道10周年記念ガーデンツーリズムセミナー(国土交通省主催)が26日、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。全国のガーデンツーリズム関係者約100人が、十勝・上川の8施設でつくる北海道ガーデン街道の取り組みと成果に触れて交流した。

 先進事例の紹介として、北海道ガーデン街道協議会の林克彦会長が、知名度が低い十勝観光の起爆剤として、富良野を含めたガーデン観光を発想したと振り返った。ターゲットマーケティングや組織づくりが重要だとし、「ガーデンのお客は女性が中心なので、女性に意思決定権を持ってもらった方がいい。ホテル・旅館を巻き込んだのも良かった」などと話した。

 上野ファーム(旭川)の上野砂由紀さんは、イングリッシュガーデンを持ち込むのではなく、北海道の気候・風土に合った庭造りをする「北海道ガーデン」の考え方を提唱。はままつフラワーパーク(静岡)の塚本こなみ理事長は、見る人に感動を与える庭造りの取り組みを紹介した。

 パネルディスカッションでは、東京都市大学特別教授で造園家の涌井史郎さんをコーディネーターに、5人がガーデンツーリズムの今後について意見を交わした。

 涌井さんは、SDGs(持続可能な開発目標)の流れの中、庭造りに求められるものが、自然をコントロールして造形・演出するものから、「再生循環」や「自然共生」へと変わっていくと展望。「『北海道ガーデン』は自然の力に委ねた庭園の姿で日本から発信していきたい」と語った。

 同省は、観光周遊による地域活性化や庭園文化の普及を目指し、4月にガーデンツーリズムの登録制度を創設。「北海道ガーデン街道協議会」など全国6団体を認定した。

 セミナー後には、登録団体が連携する組織設立の方針を確認した。浜松市から訪れた団体役員前田忍さんは「地域や歴史、文化を生かしながら独自性あるガーデンの取り組みに感動した」と話していた。(安田義教)

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