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感謝の思い胸に 小学校卒業式

萩野校長から卒業生一人ずつに手渡された卒業証書。しっかりと両手で受け取った(22日午前10時5分ごろ、帯広清川小学校で。長尾悦郎撮影)

 十勝管内の多くの小学校で22日、卒業式が行われた。卒業生は4月から通う中学校の制服に身を包み、晴れて学びやを巣立った。

 この日、式が行われたのは管内全小学校(93校)の約9割に当たる81校。帯広清川小(萩野泰幸校長、児童72人)では午前10時に始まり、萩野校長が卒業生8人に卒業証書を手渡した後、「まなざしを高く、志を大きく。幸せな人生を歩んでくれることを祈っている」とあいさつした。

 在校生による「贈る言葉」では、学年ごとに6年生との四季の思い出を言葉にした。卒業生は6年間を振り返り、先生や在校生、保護者に感謝の言葉を述べた。「お母さん、お父さん」と呼び掛け、涙をこぼす卒業生の姿もあった。

 8人で合唱を披露した後、全校合唱で「旅立ちの日に」を歌った。(牧内奏)



涙をぬぐいながら思い出を振り返る卒業生たち(西上音更小)

士幌2校 最後の巣立ち
 【士幌】3月末で閉校する士幌町の3小学校のうち、西上音更小と新田小で22日、最後の卒業式が行われた。残る1校の下居辺小は6年生がおらず、修了式と校旗返還式が行われた。

 西上音更小(川上裕明校長、児童11人)では4人が巣立ちの日を迎えた。やや緊張した面持ちで体育館に入場。保護者や地域住民らが見守る中、一人ひとり名前を呼ばれ、卒業証書を受け取った。

 川上校長は「困ったときは周りを頼り、いつか誰かを助けられるような人になって」と激励。卒業生は思い出や目標を語り、在校生と共に歌を披露。小学校生活に別れを告げた。

 同校は1919年、西上音更特別教授場として開設された。29日に校舎の施錠式が行われ、99年の歴史に幕を閉じる。(安倍諒)

卒業証書を受け取った児童会長の千葉啓司君ら卒業生(新田小)

 新田小(仲敏行校長、児童16人)は6人が卒業。仲校長が一人一人のエピソードを交えて思い出を振り返り、「日々の努力を忘れず、堂々とした人生を歩んで」と式辞を述べた。最後に閉校への思いを込めた合唱曲「新しい一歩を」を全員で歌い、思い出の詰まった校舎を後にした。

 卒業生の1人、溝口大翔(つばさ)君(12)は「愛鳥活動など、新田小だからできた思い出がたくさん」と笑顔で振り返った。同校は1932年、北中音更小学校新田特別教授場として44人でスタート。これまでに534人が巣立った。
(藤島諒司)


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