帯広中央病院が地域向け内覧会と祝賀会 地域住民、医療関係者から期待とエール
帯広厚生病院の旧病院・救命救急センター棟を活用して開業した帯広中央病院(帯広市西7南8)の内覧会と開院祝賀会が5日、同病院と市内の北海道ホテルでそれぞれ開かれた。消化器内科、呼吸器内科、内部障害のリハビリや人工透析まで整った新病院で、訪れた地域住民や医療関係者からは「便利な場所に病院ができてうれしい。これから安心できる医療を提供して」「一緒に十勝の医療を守ってほしい」と期待が寄せられた。
旧「厚生」救急センター活用
同病院は市内のおびひろ呼吸器科内科病院と黒澤病院が統合。内科系の回復期病院として誕生し、2日から外来診療を始めた。
建物は、旧救命救急センター棟(7階建て)の6階までを使用。1階が外来診療と検査ゾーン、2階はリハビリセンターと透析センター、3階は内視鏡センター。
4~6階は入院病棟。地域包括ケア病棟47床、医療療養病棟病床を46床、一般病床を55床で、回復期への対応を手厚くしている。
内覧会に参加した人は、地域住民、医療・介護関係者ら約200人。帯広市内から訪れた大槻重治さん(78)は「病気で定期的に診てもらう必要があるので、バスで通える街中に立派な病院ができて良かった。通ってみたい」と笑顔で話した。
「地域に根差し」祝賀会に130人
祝賀会には、管内の医療・介護関係者ら約130人が出席した。帯広市医師会の稲葉秀一会長は「帯広中央病院は地域医療構想にのっとってつくり込まれた医療機関。十勝の医療が抱える課題に対応する病院が誕生したことをうれしく思う」と祝辞を述べた。
病院管理者に就任した菅原好孝氏は「呼吸器内科、消化器内科、リハビリの3本柱で地域に根差した医療を提供する」とあいさつ。病院長の首藤龍人氏は「すべては患者さんのため、良質で優しい医療を目指す」と意気込みを語った。(奥野秀康)