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トイレ道の植生復元を本格化へ トムラウシ山の環境改善対策会議

トムラウシ山岳トイレ問題の環境改善対策を話し合った会合。中央が小西部会長

 【新得】大雪山系トムラウシ山(2141メートル)南沼野営指定地の山岳トイレ問題で、関係機関が連携して環境改善に取り組む「対策部会」(部会長・小西則幸新得山岳会長)の会合が29日、町公民館で開かれた。高山植物が踏みつけられて裸地化したトイレ道の植生復元を、来年度以降、本格化させる方針などが示された。

 日本百名山の一つとして多くの登山者が訪れるトムラウシ山では、山頂付近の野営指定地で排せつ物とティッシュペーパーが大量放置され、「日本一汚い野営指定地」とも言われている。対策部会は携帯トイレの普及啓発活動や排せつ物などの回収、野営指定地の利用状況調査などに取り組んでいる。

 会議には十勝総合振興局や新得町、新得山岳会、環境省上士幌自然保護官事務所などから15人が出席。7、8月に野営指定地で登山者88人に実施したアンケートの結果が示され、84%(74人)が携帯トイレを持参していた一方、使用は54%(48人)にとどまったことなどが報告された。山で排せつ物やティッシュペーパーを回収した出席者からは「実情は数字以上にひどく、問題解決には程遠い」との声も出た。

 今後は、試験的に取り組んだトイレ道の植生復元について北海道山岳整備(上川管内当麻町)に事業委託し作業を本格化させることや、携帯トイレの普及啓発をさらに強化することを確認した。小西部会長は「短期間で解決できるものではなく、継続した活動が大切。『携帯トイレを持って行かないと恥ずかしい』というムードを早くつくりたい」と話している。
(小寺泰介)

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