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自信付け社会復帰へ とかちダルクカフェ開業1年

1周年を迎えたとかちダルクの「カフェるくら」。宿輪理事長(右)とスタッフたち

調理や接客で自立訓練
 薬物依存症などに苦しむ人たちの回復を手助けするNPO法人とかちダルク(本部帯広、宿輪=しゅくわ=龍英理事長)が運営する就労継続支援B型事業所「カフェるくら」(帯広市西1南8)が、12月で開業から1年を迎える。宿輪理事長は「一般就労に向けたステップアップの場。この1年で自信を付けた利用者もいる」と話し、働く人たちは社会復帰へ着実に歩みを進めている。

 とかちダルクは自らも覚せい剤使用からの社会復帰を経験している宿輪理事長が2012年に法人を設立。市内の事業所で自立に向けたカウンセリングや訓練を行っている。

 カフェでは、職員2人がサポートし、30~40代の男女4人の施設利用者が調理補助や接客、清掃などの作業に励む。作業時間は長くて1日4時間程度。ほぼ毎日足を運ぶ人や週1回の利用者など、それぞれのペースで取り組んでいる。

 最初は「何をやっていいか分からない」と悩む人もいたが、この1年でそれぞれの仕事も板についてきた。来店者への対応に慣れ、料理の腕も向上。音響設備を備えたステージでゲストを招いたライブイベントも行い、地域との交流が進んでいる。

 調理補助を担当する42歳男性は「最初は調理する姿を見られることに緊張していた。今では慣れたし、料理を褒められるのはうれしい。料理が好きなので今後は生かした仕事ができれば」と力を込める。

 ランチタイムのビーフシチューセットやロコモコプレートセット(各850円)が人気に。水曜日は500円でピザトーストとドリンクを提供し、好評を得ている。1周年の12月は注文時に手作り生キャラメルをサービス。持ち帰り用のパウンドケーキも無料で提供する。

 「るくら」はフランス語の森をイメージさせる語感で命名。「訪れた人の癒やしの空間になれば」との願いも込めている。宿輪理事長は「この1年でやっとスタートラインに立った。今後は職員と利用者で近所のデリバリーに対応するなど、できることを増やしていきたい」と話している。

 営業は午前11時~午後4時。定休日は日・月曜。問い合わせは(0155・66・6779)へ。
(松村智裕)

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