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台風被害 高校生の視点で きょうから新聞週間

清水高と自校の台風被害を取り上げた学校新聞を手にする芽室高新聞局の生徒たち

芽室、帯北、柏葉高で紙面に
トイレ断水、通学にも影響…清水高取材

 台風被害の現状を伝えたい-。芽室、帯広北、帯広柏葉の3高校新聞局が、台風10号で断水、通学など学校生活に大きな影響が出た清水高校を取り上げた学校新聞を発行した。3校の生徒たちは「記事を通じて清水高や身近の被害を伝えられれば。自校の状況も含めて、今後も災害のことを取り上げていきたい」とし、ペンの力で十勝の高校生の“今”を発信する。きょう15日から「新聞週間」-。

 3校が清水高を取材したのは、9月14日に帯広市内で開かれた高校新聞局の技術講習会がきっかけだった。管内の高校新聞局員らが集まる場で、帯広柏葉高新聞局顧問の田口耕平教諭が「台風は十勝の高校、生徒にも大きな被害をもたらした。十勝支部として、新聞局としてできることをしよう」と呼び掛けた。

 芽室高新聞局(鈴木裕里加局長)は学校新聞を月1回の頻度で発行しており、この時すでに9月の号も完成していたが、「もう1号、台風を特集した新聞を作ろう」と全局員で取り掛かった。「高校生新聞として何ができるのか。局員全員で考え、大きく被害のあった芽室町のことも併せて伝えたいと思った」と鈴木局長は話す。

 支援物資のペットボトルの水、ポリバケツが設置されたトイレ、屋上タンクが空になって水が出ない水道-。当時の清水高を伝える写真は同校新聞局顧問の教諭から提供を受け、現地に向かえないため、取材は電話を通じて行った。地元芽室の被害では、近隣の美生川や被災した工場付近にも足を運んだ。

 9月30日付で発行された「芽高新聞」では「台風直撃 芽高生も被害」を見出しに、美生川に流木が引っ掛かっている写真を大きく使用。清水高関連では断水中のトイレの様子などを写真で伝え、部活動への影響などもコメントで取り上げた。

 新得、清水両町から芽室高に通う生徒へのインタビューなど、元の生活に戻れていない被災地域の悩みなどにも触れた。

 取材に当たった藤田明日香さん(1年)、豊島翔大さん(同)は「私が住んでいる地域は被害がなく、最初は人ごとのように見ていた。写真や取材を通じ、同じ高校生が大変な状況にあることを知った」と振り返り、台風被害の大きさを改めて実感した。

 帯広北高新聞局(川井麻理局長)も、9月27日付の「帯広北高新聞」で台風被害を特集。1ページの下半分で清水高の状況を取り上げ、生徒の代行バス通学や、就職に向けた3年生の不安などをつづった。帯広柏葉高新聞局(仙石洋斗局長)も清水高の記事を載せ、被災した生徒の手記の連載も始めた。芽室高新聞局の石森由香利顧問は「これから徐々に復旧していく中で、学校や生徒に関連するニュースを継続して伝えていけたら」と話している。(松田亜弓)

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