歳末商戦、まちなかに活気 全市連合大売り出し抽選も
全市連合大売り出しの抽選がスタートし、民間企業のボーナスも出そろった19日、市内各店舗は買い物客でにぎわった。帯広市などでは、歳末商戦に合わせてプレミアム付き商品券を発行しており、関係者は「一層の盛り上がりに期待したい」と商戦の本番を見据えている。
藤丸7階の全市連合大売り出し抽選所には、午前11時の開始前から100人近くが列をつくった。藤丸は「抽選券が例年より早い1日から発行され、抽選日を待ちわびた人が多かったようだ」とし、来店増に期待を寄せる。
帯広商工会議所が大売り出しに合わせ、6億9000万円分発行したプレミアム付き商品券の押し上げ効果も今年は出ている。
市内のホームセンターで、全市連合抽選所を設置するジョイフルエーケー帯広店では「クリスマス商材も含め、今年は全般に動きが良い。前年対比で30%増に達する商材もある。抽選開始効果で今後にも期待したい」とする。家電販売のハラデンキ本店でも「例年に比べて抽選券の出方が早い。商品券との連動効果は出ている」とみる。
自動車業界も、歳末に向け活気づく。新車販売の動きが鈍い12月だが、新型車の投入もあって、追い風をつかもうとしている。
トヨタが今月発売した新型プリウスの店頭発表会が19日に全国一斉に開かれ、十勝管内の各ディーラーも午前中から来店者が相次いだ。プリウスは、今回初めて四輪駆動車を投入。高い燃費性能や静粛性が売りで、管内でも注目度が高い。
十勝で6店舗を展開する釧路トヨタ自動車は、予約開始の11月9日からこれまでに、釧路地区を含め110台の受注があった。同期間の新車販売のほとんどをプリウスが占め、現在予約しても納車は3月になるほどの人気。山口幸治十勝地区統括責任者は「出足は好調で、注目の高さを実感している。歳末商戦の起爆剤として期待したい」と話す。
昨年の歳末商戦は、消費増税による消費冷え込みに加えて12月中旬の総選挙、大雪にたたられた。全市連合の売上高は平成に入って最低の9億7234万円にとどまり、大型5店の売上高も前年比5・5%減と不振だった。
藤丸の藤本長章社長は「今年は気候にも恵まれている。歳末商戦は24日ごろが大きなピーク。昨年の分まで取り返していければ」と期待している。
(長田純一、池谷智仁)
10万円商品券早くも当選者
全市連合大売り出しは抽選初日の19日、早くも特別賞の10万円分商品券の当選者が出た。
幸運を引き当てたのは、幕別町の会社員女性(47)と高校2年の男子生徒(17)の親子。ジョイフルエーケー帯広店(東7南16)で、同日正午すぎに男子生徒が引いたくじが特別賞だった。
女性は「全市連合は毎年挑戦しているが、特別賞は初めて。良い年の瀬になった。買ってある年末ジャンボ宝くじにも期待したい」と笑顔だった。抽選は市内7カ所で28日まで。
(池谷智仁)