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姉妹駅実現へ一歩帯広・幸福駅と台湾・合興駅

観光スポットとして知られる幸福駅

 帯広市内の観光名所「幸福駅」(幸福町東1線)と台湾北西部の合興(ごうこう)駅(新竹県)の姉妹駅構想に、市は調査費100万円を補助する方針を固め、12月定例会に補正予算案を提案する。市はこれまで構想に慎重で、補助金支出方針を示すのは初めて。外国観光客入り込み数で道内で“一人負け”を続ける十勝観光のてこ入れを図る考えがあるとみられる。

 構想は2014年から民間団体「十勝日台親善協会」(曽我彰夫会長)が模索していた。調査費を活用し、同協会は来年1月にも台湾を訪れ、姉妹駅の実現可能性などを現地担当者と協議する考え。実際に調印書にサインする団体は未定だが、関係者は「来年度中には締結を」と意気込む。曽我会長は「これまでの取り組みが前進する。十勝から合興に観光客を送り出したい」と歓迎する。

姉妹駅実現へ一歩帯広・幸福駅と台湾・合興駅 写真2

 市が慎重姿勢だったのは、日本と台湾に国交がない上、中国・朝陽市と国際友好都市の関係にあることが背景にあったとみられる。幸福駅は市有物件だが、市は「姉妹駅構想は民間団体同士の交流」と、一歩引いたスタンスだった。

 一方、観光面では、アジア圏で北海道観光がブームとなる中、十勝だけが恩恵を受けていなかった。道によると、道内の外国人宿泊客数は14年度、全道平均が前年度比98・8%増とほぼ倍増したが、十勝は同10・8%増。圏域別でも最下位で、下から2番目の釧路・根室の70・6%増にも大きく水を開けられた。

 こうした中、台湾からの十勝観光客は同年、宿泊人ベースで4万8545人と全体の3分の1以上を占め、伸び率も23・8%増と好調。市は「友好関係を深めようという話なので拒む話ではないが、朝陽には配慮する必要がある。現段階でも市と県との姉妹関係は考えていない。まずは民間同士で交流を深めてもらいたい」としている。
(長田純一、丹羽恭太)

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