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全道高体連 サッカー 帯北激闘PK戦制す

 全道高体連大会は各地で競技を行った。24日午前のサッカー準決勝で帯北が昨年の王者・室蘭大谷をPK戦の末に撃破し、5年ぶり2度目の全国出場を決めた。陸上競技は23日、女子円盤投げの緒方えりこ(帯農3年)が北海道高校新、大会新で2連覇、男子砲丸投げで本間勝人(帯農2年)が優勝した。柔道女子個人戦では63キロ以下級で竹山沙智(旭川大3年−豊似中出)が優勝、57キロ以下級で仲鉢唯(旭川大3年−新得中出)が3位に入った。
(大野篤志、岡部彰広、丸山一樹)

(23、24日・旭川市忠和公園多目的広場)
 最終日は24日午前、インターハイの代表権を争う準決勝を行った。前日の準々決勝で北星学園大付に1−0で辛勝した帯北は室蘭大谷と戦い、今大会初の先制を許したが後半22分に穴田大樹(2年)の左クロスを橋本恭兵(3年)が頭で決め同点に。延長でも勝負がつかずにPKにもつれ込み、帯北はGK前田龍大(3年)が好セーブ。キッカーも5人全員が決めて5−3で制し、5年ぶり2度目の全国出場を決めた。もう1つの準決勝は札幌東が札幌山の手に1−0で勝ち、初のインターハイ出場を果たした。帯北は5年ぶりの優勝を目指し、午後から札幌東と決勝を戦った。

【室蘭大谷】   【帯北】
GS            SG
00 山田賢 GK 前田  00
00 山田将 DF 佐藤直 00
00 安田     大久保 00
00 永山     佐藤裕 20
11 近藤祐    杉本  00
00 中里  MF 瀬戸  10
00(柴田)
01 外山     清原  00
00(清原)
01 岩渕     延藤  30
00 近藤     大野沢 00
00 樋渡  FW 橋本  41
00(鏑城)
00 宮澤     穴田  50
         (高瀬) 10
計延後前前後延計
3030シュート49316
14338GK3025
4121CK2237
10433FK57416
▽警告【帯】穴田(後半13分)
【室】山田(延長後半7分)

イレブン歓喜監督、コーチ涙
 ○…帯北のPK5人目。野沢直矢(1年)のキックが相手GKの手をはじいてゴールネットに刺さると、選手が折り重なり歓喜の山ができた。

 「準々決勝でいいサッカーができなかった悔しさを、十勝の空のように晴らしてくれた」と飯塚誠監督、千葉インターハイにがい旋する元市船橋高コーチの岩見卓コーチが「最高だ」と涙した。

 帯北は運動量で負けないようMF清原翔平主将(3年)を中心に走り回った。清原らのドリブル突破やパス、小気味よいワンツー、DF佐藤祐也(2年)らの縦への好パスなどで押した。後半開始6分に左CKを頭で合わされ先制されたが、イレブンは慌てなかった。

 帯広FC出身の相手GK山田賢二(2年)に阻まれながらも中盤でパスを回しながら攻撃を組み立て、FWだけでなくDF佐藤直紀(3年)のドリブル突破から好機をつくるなど攻めた。そして22分にFW穴田大樹(2年)のクロスを同橋本恭兵(3年)が「自分でもびっくり」というヘディングをゴール右隅に決めた。延長後半も押せ押せムード。シュート数は、相手を大幅に上回る16本(室蘭大谷3本)。

 清原主将は「ここまで来るのは長かった。全国では相手の厳しいプレッシャーの中で戦わなければならない。個々のレベルを上げていきたい」と気を引き締め、午後の決勝に臨んだ。

監督のカツにこたえ阻止
 ○…帯北のGK前田龍大(3年)がPK戦の3人目のシュートをしっかりとはじき返し、インターハイ出場切符を手に入れた。

 3人目がける直前、飯塚誠監督が「前田、止めろー」と大声でカツを注入。前田も「あれで気合が入りました。絶対に止めてやるつもりだった」と勇気づけられ、シュートコースの読み通りに右に飛び、止めた。
日常の練習後にも自主的にPKの練習をしており、その努力が実った。この試合では今大会初の失点を喫したが「最後まであきらめなかった」と最後尾から選手たちに声をかけ続け、同点ゴールを呼んだ。午後からの決勝戦に向け「ゼロで勝ちます」と完封勝利を誓って臨んだ。

気迫見せるも敗退に肩落とす
 ○…室蘭大谷は、帯四中出身のDF山田将太(3年)と弟のGK・賢二(2年)が出場し、帯北の強力攻撃陣と対峙(たいじ)したが、惜しくも敗れた。

 チームはプリンスリーグ第1節で帯北に黒星を喫した以外は2勝3分けと負けなし。同リーグ2連覇中の強敵・コンサドーレ札幌U−18には引き分けるなど調子を上げてきていた。支部予選決勝では登別大谷に1−3で敗れたが、全員が坊主頭にして気合を入れ直して今大会に臨んだ。

 帯北のスタメンには同じ中学校だった選手はいないが顔見知りはいる。将太は「全国大会出場の懸かった大会は全部取りにいく」と、持ち前の強気のプレーを見せたが敗退に肩を落とし「悔しい。何が差になったか分からない。全国高校選手権では全国行きを決める」と雪辱を誓っていた。

【帯北】    【北星大付】
GS           SG
00 前田  GK 鈴木 00
00 佐藤直    真壁 00
01 大久保 DF 白崎 00
00 杉本     星山 00
00 佐藤祐    佐々木20
03 延藤     細川 10
02 瀬戸  MF 藤木 10
12 清原    (本間)00
01 野沢     平野 00
          東海林00
         (遠藤)00
04 橋本  FW 工藤 00
07 穴田    (島田)20
          一戸 00
         (高野)00
計後前前後計
20137シュート246
981GK10616
642CK100
221012FK101121

 帯北は前半10分に佐藤祐がペナルティーエリア内で倒され、清原が落ち着いてPKを決め先制。

 後半は開始早々から互いにシュートチャンスを得たが帯北のシュートはGK正面、北星学園大付のシュートは帯北のDF佐藤祐らが体を張って防ぐなど一進一退の攻防が続いた。給水タイム直後の18分すぎから帯北が猛攻を開始。ペナルティーエリア内に再三飛び込んだ攻撃陣が一発のパスで相手GKと1対1になったが、しっかり打ち切れなかったり枠外のシュートなど攻め切れず、辛勝した。

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