全道高体連 サッカー 帯北初戦快勝 準々決勝進出 旭川実を完封
(22日・旭川市富沢運動公園サッカー場ほか)
第2日は2回戦8試合を行った。現在のプリンスリーグ北海道2005首位で優勝候補の帯北は、初戦を大勝して勢いに乗る旭川支部優勝校の旭川実と戦い、開始5分の延藤孝太(3年)のヘディングシュートで先制すると試合の主導権を握り、16分には橋本恭兵(3年)、後半21分には穴田大樹(2年)が駄目押しして3−0で快勝。3年連続で初戦を突破するとともに、準々決勝進出を決めた。札幌支部優勝校の札幌第一が同5位の恵庭南に敗れる波乱があったが、登別大谷、室蘭大谷など強豪が順当に勝ち上がった。帯北は23日午後から北星学園大付(札幌)と戦った。
5年ぶり優勝へ好発進 帯北
気温30度を超える暑さ。そして最も気を付けなければならない初戦。相手は同じプリンスリーグ北海道2005で戦う強敵の旭川実だったが、早い時間帯での先制点を足掛かりに豊富な運動量で一蹴した。
連続出場している1994年から初戦敗退は3度しかないが、優勝候補と呼ばれるチームにとって初戦は鬼門だ。田中康平(現山形)が在籍していた2002年には函大有斗に敗れている。それだけにベンチのスタッフは「最初からがんがん行け」とトップギアに入れっぱなしの動きを指示。そして早くも開始5分に好機が訪れた。左サイドからMF野沢直矢(1年)がピンポイントでMF延藤孝太(3年)の頭に合わせると、延藤が頭でゴールバー直撃弾を決め先制。「これで楽になった」(清原翔平主将=3年)と話すように、延藤のサイドからの攻撃やFW穴田大樹(2年)、同橋本恭兵(3年)が再三、DF裏に抜け出して攻め入った。16分にはDF佐藤祐也(2年)の前線へのパスから清原、穴田が競り合い、こぼれ球をエース橋本がフリーで難なく決め2点目。プリンスリーグ第5節(11日)の登別大谷戦で攻め続けながら敗れた反省を生かした。
後半になって1トップから2トップにしてきた旭川実のカウンターに遭ったものの、DFの佐藤直紀、MF瀬戸俊介(いずれも2年)らが体を張ってシュートを阻止。後半22分に相手の足が止まったところで投入された俊足・磯崎宏州(3年)も「点は決められなかったけど、ぼくも足が止まりました」と話すほど精力的に動き周り、ゴール前でプレッシャーを与えた。「スーパースターはいないが、一丸となっている。ボールの取り合いでは先だったし、DFもよく拾ってくれた。思う通りのサッカーだ」。飯塚誠監督は、それぞれが目いっぱいの仕事をしたことに満足そうだった。
目標はインターハイ出場(決勝進出)だけでなく5年ぶりの優勝だ。「登別大谷に借りを返す」と清原主将はこの勢いを残り3試合に生かすつもりだ。
先制点に会心の笑み
○…帯北に勢いを付けたのが前半5分のMF延藤孝太(3年)の先制点だった。右サイドからゴール前に流れ込み、野沢直矢(1年)の正確なクロスをおでこに合わせた。「いい球が入ってくるのが分かっていたので、迷わずジャンプした」と会心の笑みを見せた。
今季の公式戦での得点は、支部予選準決勝(代表決定戦)の帯大谷戦で同じく頭で得点して以来2点目。「あの時からヘディングのコツをつかんだ」という。清原翔平主将も(3年)も「練習でいい動きを見せていた。最近調子を上げていた」と期待を寄せていたところだった。
攻めだけでなく、守りでも相手サイドバックにプレッシャーを掛けるなど動き回った。「全国大会で点を取りたい」という夢の実現を目指し、23日の準々決勝に臨んだ。
無失点勝利が収穫
帯北・飯塚誠監督の話
100点とは言わないが、この暑さの中で走ることができるなど思い通りのサッカーができた。地元校を相手に緊張していたようだが、無失点で勝てたのは大きな収穫。
動き悪くなかった
同・岩見卓コーチの話
動きは悪くなかった。相手に何本かシュートを打たれたが体を張って守れたし、ウイングから球を入れさせないようにできた。大事なのは、ここからさらにチームが成長することだ。
【旭川実】 【帯北】
GS SG
00菅原 GK 前田 00
00中野 佐藤直00
01白石 DF 大久保00
00木村 杉本 00
00石井 佐藤祐00
00中村 延藤 31
00藤崎 MF(春木)00
00鎌塚 瀬戸 00
02金子 (杉村)00
01(福屋)
01野口 清原 10
01(市場) 野沢 00
03加藤 FW 橋本 41
穴田 51
(磯崎)10
計後前 前後計
954 シュート 8614
743 GK 808
422 CK 044
954 FK 224
▽警告【旭】菅原(前半12分)