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編集余録「宇宙への夢」

 国の事業仕分けで有名になったあの言葉。「2位じゃダメなんですか」。今年の流行語大賞に選ばれるのでは、とひそかに予想している。しかし、鈴木章北大名誉教授のノーベル化学賞受賞をみてもその分野でトップに立つ意義は大きい。尊く素晴らしいものだと思う

▼宇宙航空研究開発機構(JAXA)もやってくれた。小惑星「イトカワ」から帰還した探査機「はやぶさ」のカプセル内から、イトカワの微粒子約1500個を確認した。小惑星の砂粒回収は世界初の快挙。太陽系や生命の解明に道を開いた

▼JAXAと縁が深いのが大樹町である。町は広大な土地、良好な気象条件を生かして1995年、多目的航空公園を開設し、前身の航空宇宙技術研究所などの実験を展開。2008年、JAXAと協力協定を締結、国内唯一の科学観測気球実験場になった

▼以来、大気球や小型無人飛行船などを使った試験、極超音速機エンジン燃焼の実験を積み重ねている。この気球実験は「はやぶさ」の帰還カプセル開発と回収に実際に生かされたという

▼今や大樹町は日本の宇宙開発の北の拠点。日本が宇宙開発への夢を捨てない限り、ここでの基礎的な実験がまた世界の宇宙科学の先端を走る成功につながる日はやって来る

▼話を戻すが、もしくだんの言葉が流行語大賞に輝いたら、かの大臣はなんと言うだろう。ぜひ聞いてみたい。(小野寺裕)

2010.11.20

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