稲田でクマ目撃情報 市など注意呼び掛け
21日午後3時55分ごろ、帯広市西11南34の稲田橋で、下を流れる売買川の河川敷にクマ1頭がいるのを目撃したと110番通報があった。市や帯広署、周辺の学校などは注意を呼び掛けている。
同署によると、橋を東方向に走行していた車の同乗者が、橋の北側約250メートル先に、体長約1・8メートルのクマのような動物を見つけたという。人や家畜などへの被害は確認されていない。同署や市鳥獣被害対策実施隊が現場周辺を調べたが、痕跡は発見されていない。
現場は周囲に住宅地が広がっており、近くには学校や保育園もある。市教委や稲田小学校によると、売買川沿いの同校や近隣の南町中学校、豊成小学校では、痕跡が発見されていないことや目撃情報が下校後だったことから21、22両日の登下校は普段通り行ったものの、一斉メールやホームページで保護者らに注意を呼び掛けている。
稲田保育園では当面の間、園児の散歩の行き先を変更し、川沿いの公園などを避けている。同園の大坪恵美園長は「安全第一にお預かりするので安心してほしい」と話す。
市は公式LINE(ライン)やホームページでの情報発信のほか、現場付近に看板を立てて注意を促している。市農村振興課は「クマを見掛けたら、まずは逃げて身を守った後、早めに市や警察に連絡してほしい」としている。(貞野真生)