清水高校の産麓クラブ、2つの料理コンテストで審査員特別賞と準優勝
【清水】食品の生産から加工・販売までを学ぶ清水高校「産麓クラブ」の3年生が、今月開かれた「ハイスクールパティシエロワイヤル2025」(14日、三笠市)で審査員特別賞、「とかちマルシェ料理甲子園」(7日、帯広市)で準優勝に輝いた。生徒たちは互いの活躍を喜んでいる。(吉原慧)
■パティシエロワイヤル 審査員特別賞
2つのイモの味 バランス高評価
村中日和(ひより)さん(18)、玉井悠夏さん(18)の2人は、セイコーマートを展開するセコマ主催のパティシエロワイヤルに、ジャガイモのムース「ムース・ド・ラ・テール」を出品。4位に当たる審査員特別賞を受賞した。
食べたことのない味に挑戦したいと、高校で栽培するジャガイモとサツマイモに着目。ジャガイモは甘みと滑らかな舌触りが特徴の「きたあかり」を使用した。風味を生かすため皮の煮汁も調理に生かした。
審査員のパティシエからは、ジャガイモをスイーツにする意外性やサツマイモとの味のバランスなどが評価された。
村中さんは「授賞式で名前を呼ばれて戸惑った。信じられなかった」、玉井さんは「(ムースを)うまく作れるのかドキドキだったが、大成功だった」と述べた。入賞作品は来年2月、管内のセイコーマートで販売される予定。
■とかちマルシェ料理甲子園 準優勝
若牛と小豆の風味損なわず
「とかちマルシェ」(5~7日、JR帯広駅周辺)の関連イベントの料理甲子園には、加藤瑠惟さん(17)、三浦潤さん(18)、吉田ひなたさん(17)の3人が出場。清水でも栽培されている小豆と特産の十勝若牛を組み合わせ、「あずきと若牛が出会っちゃったメンチカツ」を出品した。
当初は小豆をつぶして肉に混ぜ込んだが、小豆と若牛の風味を損なわないよう試行錯誤。最終的に小豆の形状を残したまま肉に混ぜる方法に切り替えて小豆の香りと、十勝若牛のうま味が感じられる一品に仕上げ、準優勝となった。
リーダーの加藤さんは「受賞できてうれしい。ただ、1位を逃した悔しさも残る」と語り、さらなる意欲を燃やしている。